コリンズがジャバーを倒し、ケニンとのアメリカ勢対決の準々決勝が実現 [フレンチ・オープン]
今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の雨で延期された女子シングルス4回戦で、ダニエル・コリンズ(アメリカ)が第30シードのオンス・ジャバー(チュニジア)を6-4 4-6 6-4 で倒し、ベスト8進出を決めた。
ノーシードから勝ち上がってきたコリンズは最初のマッチポイントを決めたとき、ほとんど信じられないという様子だった。コート後方からのジャバーのストロークがネットにかかったとき、コリンズの大きな喜びの叫びが空気を切り裂いた。彼女は顔を手で覆って仰向けに倒れ、レッドクレーの上で手を広げた。
先月のUSオープンに出場していたコリンズは、コーチなしで戦った。しかしロラン・ギャロスでの彼女は――これ以前の2度の出場で彼女は一度も2回戦を超えたことがなかった――、ニコラス・アルマグロ(スペイン)に連絡を取った。スペイン人のアルマグロは世界ランク9位だったこともある元選手で、キャリアで獲得した13のタイトルのすべてをクレコートで獲得したこの道のスペシャリストだ。
「ニコ(アルマグロ)と私は、先週から一緒に働き始めたの。USオープンではコーチがいなかったから、すぐに誰かを探そうとしたのよ」とコリンズは勝利を決めたあとにオンコートインタビューの際に語った。「幸運なことに私は、元トップ10だった素晴らしい記録を持った人物を見つけることができたわ」。
コリンズが勝ち上がったことにより、少なくともひとりのアメリカ人選手が準決勝に進出することが決まった。というのも彼女の次の相手は、オーストラリアン・オープン優勝者で第4シードのソフィア・ケニン(アメリカ)だからだ。ケニンは前日に終了した4回戦で、地元選手のフィオナ・フェロ(フランス)を2-6 6-2 6-1で破っていた。
第2セットでコリンズが3-0とリードしたときはこのまま突き進むかに思われたが、相手のジャバーがそれを許さなかった。パワフルかつ技巧的なジャバーはショットのコースや速度にバリエーションを加える能力を駆使してコリンズのバランスを崩し、ドロップショットを効果的に使って続く5ゲームを連取した。
「6-4 3-0までは、自分が主導権を握っていると感じていたの。でも彼女はトリッキーな選手でいいサービスを入れてきたし、私が予想していなかったときにドロップショットを打ってきたわ」とコリンズは振り返った。「おかげでリズムを崩してしまい、あそこで少し道を見失ってしまったの。私はただ、ポジティブな姿勢を保たなければならなかったわ」。
最終セットでお互いに2度ずつブレークし合って2-2となったあとコリンズは自分のサービスゲームで0-40から巻き返し、それから次のゲームでブレークを果たして4-2とリードした。
諦めないないジャバーは相手の逆を突く不可思議な能力を披露してブレークバックし、次のゲームをキープして4-4と追いついた。しかし自分のサービスゲームを問題なくキープしたコリンズは落ち着きを取り戻し、最初のマッチポイントを逃さず決めたのだった。(APライター◎ジェローム・パグマイア/構成◎テニスマガジン)
※写真はダニエル・コリンズ(アメリカ)
PARIS, FRANCE - OCTOBER 06: Danielle Collins of The United States of America celebrates after winning the first set during her Women's Singles fourth round match against Ons Jabeur of Tunisia on day ten of the 2020 French Open at Roland Garros on October 06, 2020 in Paris, France. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)
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