女子シングルスは3年生6名が8強入り、ノーシードから3名が準々決勝へ [全国中学生]
「第45回全国中学生テニス選手権大会(8月19、20日団体戦、21~24日個人戦/広島広域公園テニスコート)」の大会4日目は、男女の個人戦シングルス2、3回戦とダブルス準々決勝が行われた。
9時30分から男女のシングルス2回戦が屋外16面で始まったが、10時過ぎから小雨が降り始め、全試合が10時10分に一時中断した。女子2回戦の4試合がインドアコートに移動となり、10時50分から試合を再開。その後、天候も回復して11時40分から試合が順次行われた。
トップシードの中川由羅(横浜市立中川)は、2回戦で大坪花(龍谷)、3回戦で内島舞子(小平市立小平第二)をともに8-3と連破。前日はサービスの不調に苦しんだが、すでに精度の高いプレーが蘇りつつある。明日の準々決勝は、第9~12シードの駒田光音(名古屋市立牧の池)と対戦。高いストローク力をもつふたりのハイレベルな戦いが予想される。
中川と駒田を含め、ベスト8入りを果たした8名のうち6名が3年生。上級生が実力を示す中、2名の2年生が準々決勝に名乗りを上げた。そのひとりが田邑来未(城南学園)。パワフルなストロークが魅力の2年生は、3回戦の宮川このみ(札幌市立篠路)に対して7-2から7-7に追いつかれる場面もあったが、最後は2ゲームを連取して8強入りを決めている。
もうひとりの2年生は古賀彩花(野田市立南部)。8月上旬にチェコで行われたワールドジュニアに日本代表として出場。チームを世界5位に導いた。今日の試合も2回戦の山口花音(城南学園)に8-2、3回戦の宮本幸奈(成田市立玉造)には8-5と連勝。3年生ふたりを下して準々決勝に進出した。
遠征直後の影響からサーフェスや打感の違いに手こずり、ボールが浅くなる場面も多かった。パフォーマンスには不満も残るが、今大会は第5~8シードで出場とあって「ここまで勝ち上がらないといけないと思っていた」と古賀。勝負は「明日からです」と力強く語った。準々決勝の相手はノーシードから勝ち上がった3年生の吉本菜月(高川学園)だ。
今大会の注目のひとりにノーシードの光崎澪(みよし市立三好丘)が挙げられる。今年の全日本ジュニア14歳以下の王者は、勢いそのままに広島に乗り込んだ。2回戦は1年生の石井さやか(渋谷区立松濤)に中盤まで苦戦するも、終わってみればスコアは8-3。3回戦の芹川楓花(城陽市立東城陽)戦は「(2回戦と比べて)積極的にいけた」と及第点の出来。8-1で勝利を収めた。
強烈なトップスピンを武器とするレフティーは、クロスラリーを軸に相手を崩してチャンスボールを仕留めるプレーが理想という。だが、今日の試合は前に入る機会を何度も逃して「ラリーが長くなってしまった」と反省点も口にした。目指すのは、全日本ジュニアに続く全国タイトル。油断は一切感じられない。準々決勝は、同じくノーシードの中島玲亜(倉敷市立児島)。過去1勝1敗と五分の相手と対戦する。
ダブルスの準決勝に進出する4組が決定した。シード勢では第2シードの金子さら紗(小平市立小平第二)/内島、第3~4シードの五十嵐唯愛/城碧海(仙台市立富沢)が4強入り。両ペアは明日の準決勝を争う。また、五十嵐はシングルスでも8強入りを決めており、単複2冠にも挑戦する。
もう一方の対戦は、1回戦で第1シードを下した宮亜美/冨田夕夏(横浜市立富岡)が駒目和花/松本萌恵(札幌市立新川西)にタイブレークの末に勝利。さらに奥野柚来/高山揺(生駒市立上)の3年生&1年生コンビも準決勝に進出。ふたりの名前はともに「ゆら」。スクールも同じで、息の合ったコンビプレーが魅力だ。ノーシード勢同士の宮/冨田vs奥野/高山の準決勝からも目が離せない。
大会5日目の23日は、男女シングルス準々決勝、準決勝、男女ダブルス準決勝が行われる。単複ともに準決勝から3セットマッチ(それまでは8ゲームズプロセット)を採用する。試合開始は9時の予定。
(編集部◎中野恵太)
※トップ写真は、2年生で8強入りを決めた第5~8シードの古賀彩花(野田市立南部) (写真◎井出秀人)
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