ナダルが「ブルドックのように食いついてきた」と敗れたチチパス [ロジャーズ・カップ]
カナダ・トロントで開催された「ロジャーズ・カップ」(ATPマスターズ1000/8月6~12日/賞金総額593万9970ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で、世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)がノーシードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-2 7-6(4)で破り、80回目のATPツアー・タイトル獲得を果たした。この日はチチパスの20歳の誕生日だった。
ナダルにとってこの優勝は今大会4度目で今季5勝目、そしてマスターズ(ATP1000)のタイトルは33度目のものとなる。
「2週間前に誰かにこうなると言われたら、僕は信じなかっただろう」とナダルは言った。
「これは素晴らしいハードコート・シーズンの始め方だ。トロントで勝つことは非常に重要だ。マスターズは、そう頻繁に勝てるものじゃない。僕にとって非常に重要な勝利であり、この優勝をすごくうれしく思う」
32歳のスペインのスターは、2005年(モントリオール)、2008年(トロント)、2013年(モントリオール)にもロジャーズ・カップ優勝を遂げていた(同大会はトロントとモントリオールで隔年で開催されている)。
「ふたたびこのトロフィーを勝ち獲ることができてすごくうれしい」とナダルは言った。
「これは僕にとって大きな意味を持つ。素晴らしい週だった。非常にポジティブな1週間だった」
ナダルはのちに、今週シンシナティで行われるマスターズをスキップし、USオープンに向けて体調を整えることにすると発表した。
「自分の体のケアをし、いま自分が感じているよりもヘルシーな状態をキープするよう努めたいということが(シンシナティ欠場の)唯一の理由だ」とナダルは声明文の中で説明した。
そんなわけで予見されていた『ビッグ4』の再結集は、少なくともあと数週間待たなければならない。ナダル、ロジャー・フェデラー(スイス)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、アンディ・マレー(イギリス)は、もう1年以上、同じ大会でプレーしていない。ビッグ4のほかの3人は、今週のシンシナティ出場を予定している。
ナダルのこの日曜日の勝利は、注目すべきものだった。ナダルのこれに先立つ今年の4タイトルは、フレンチ・オープン、モンテカルロ、バルセロナ、ローマと、すべてクレーコートでのもので、彼はバルセロナの決勝でもチチパスを倒していた。
「彼は、僕ら皆と同じように普通の人間だったが、今日は怪物、野獣になることに成功した」とチチパスは言った。
「それは事実だ。それが彼と対戦したときに感じたことだ。もっともっと練習して、努力して、いつの日か彼のレベルに至ることができるよう願いたい」
ナダルは試合終盤に許したサービスブレークを克服し、セットポイントをしのいで勝利をつかんだ。彼はタイブレークで最初のマッチポイントをものにして、試合に終止符を打った。
「彼はメンタル的に一度も崩れなかった」とチチパスは言った。「彼はいつも、ブルドックのように食いついてきて、コート上で常に相手を苦しめるんだ」。
チチパスは、1990年にATPツアーが創設されて以来、一大会で4人のトップ10プレーヤーを連続で破った最年少プレーヤーとして、この決勝に乗り込んできた。彼はこの名誉ある進撃を第7シードのドミニク・ティーム(オーストリア)を倒すことから始め、それから第9シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)、第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)、第4シードのケビン・アンダーソン(南アフリカ)をノックアウトした。
チチパスは月曜日に発表される最新の世界ランキングで、27位から15位に浮上する。
ダブルス決勝も行われ、第2シードのヘンリー・コンティネン(フィンランド)/ジョン・ピアース(オーストラリア)がレイブン・クラーセン(南アフリカ)/マイケル・ビーナス(ニュージーランド)を6-2 6-7(7) [10-6]で下して大会を制した。(C)AP(テニスマガジン)
※トップ写真は試合後のラファエル・ナダル(スペイン)とステファノス・チチパス(ギリシャ)
TORONTO, CANADA - August 12: Images of championship winner Rafael Nadal of Spain shakes hands at the net with finalist Stefanos Tsitsipas of Greece on Day Seven at the Rogers Cup on August 12, 2018 in Toronto, Canada (Photo by Peter Staples/ATP World Tour via Getty Images)
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