ジョコビッチが錦織を破り、復活への道筋をつける [ムトゥア・マドリッド・オープン]

 ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は、自信を高め、彼が望む試合をしていくために必要な勝利をつかんだ。

 スペイン・マドリッドで開催されている「ムトゥア・マドリッド・オープン」の男子シングルス1回戦で、ジョコビッチは世界ランク20位の錦織圭(日清食品)を7-5 6-4で倒した。これは彼にとってここ10ヵ月の間に、もっともランキングの高いプレーヤーに勝った試合になる。

 およそ2時間の試合で、ジョコビッチは両セットの後半に錦織のサービスを破った。

「どちらが勝ってもおかしくない展開で、勝利を引き寄せることができてホッとしている。大事な場面で正しいショットが選択でき、しっかり決めることができた」とジョコビッチは言った。

「自信を深め、自分のプレーレベルを向上させるのに、まさしく僕が必要としていたものだ。この厳しい試合を勝ち抜けて素直にうれしい」

 右肘の故障から戻ってきたジョコビッチは、5大会に出場したが、まだベスト8にたどりついていない。彼は少しコートに戻るのが早すぎたと認めてもいる。モンテカルロはあと少しでベスト8だったが、3回戦でドミニク・ティーム(オーストリア)に7-6(2) 2-6 3-6で敗れた。その大会で錦織は決勝に進んでいる。

「一日、一日に全力を注いで自分のゲームを構築しようとしている。今はそれがもっとも大事なことだと感じているから」とジョコビッチは言った。

「このような類の試合を戦い、そして勝てるようにしたいと思っていた。これ以上のよいスタートは望めないよ。2ヵ月前に比べたら、今コート上や自分の周囲で起きているすべてのことは、全体的にはかなりうまくいっていると思う」

 錦織に対して、ジョコビッチはスタートから積極的にプレーし、合計26本のウィナーを放った。一方の錦織は21本。またアンフォーストエラーの数は、ジョコビッチが33本だったのに対し、錦織は26本と少なかった。

 ジョコビッチはマドリッドで2011年と2016年に優勝している。昨年はラファエル・ナダル(スペイン)に敗れてベスト4で、2016年は準決勝で錦織、決勝でアンディ・マレー(イギリス)を倒していた。

 ジョコビッチの2回戦の相手は、カイル・エドマンド(イギリス)とダニール・メドベデフ(ロシア)の試合の勝者となる。

 世界1位のナダル(スペイン)は初戦の2回戦をこれから戦う。相手は予選勝者のニコラス・バシラシビリ(ジョージア)を6-2 3-6 6-3で倒したガエル・モンフィス(フランス)だ。

 ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)は同じく予選を勝ち上がったニコラス・キッケル(アルゼンチン)を6-3 6-2で破り、2回戦で第3シードのグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)と対戦する。

 1回戦で第14シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)を破ったリシャール・ガスケ(フランス)は、同じく1回戦でカレン・ハチャノフ(ロシア)を6-3 6-2で破った予選勝者のドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)と対戦することが決まった。

 ブノワ・ペール(フランス)は39本のウィナーを放ち、第15シードのルカ・プイユ(フランス)を6-2 6-3で下した。彼が次に対戦するのは、テニス・サングレン(アメリカ)を6-1 6-4で破った19歳のデニス・シャポバロフ(カナダ)だ。

 そのほか1回戦の勝者は、第13シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)、フェリシアーノ・ロペス(スペイン)、フェデリコ・デルボニス(アルゼンチン)、ダミアー・ジュムホール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、ミカエル・ククシュキン(ロシア)らとなっている。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
MADRID, SPAIN - MAY 07: Novak Djokovic of Serbia celebrates to the crowd after his straight sets victory against Kei Nishikori of Japan in their first round match during day three of the Mutua Madrid Open tennis tournament at the Caja Magica on May 7, 2018 in Madrid, Spain. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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