苦闘中のジョコビッチがアガシ、ステパネクとの別離を発表
このところ数回にわたってコーチを代えていたノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、アンドレ・アガシ(アメリカ)、ラデク・ステパネク(チェコ)との協力体制にも終止符を打った。グランドスラム優勝歴12回のジョコビッチは、もうほぼ2年近く、グランドスラム大会で優勝していない。
ジョコビッチは水曜日に自身のウェブサイトで、わずか1年の協力体制のあとにアガシと、そして6ヵ月もたたないうちにステパネクと袂を分かつことを発表した。
30歳のジョコビッチは、ここ3試合連続で敗れている。
ウェブサイト上の公式発表によると、「ステパネクとの個人的な関係は変わらず素晴らしいものであり続けるだろう。ノバクは彼とともに働くこと、彼から学ぶことを楽しんだ」と書かれている。
「彼(ジョコビッチ)は、ラデクとともに働いた期間に受けたすべてのサポートに心から感謝している」
アガシについての言述は最後の一文のみだった。そこにはただ、「ノバクとアンドレ・アガシの協力体制もまた、終わりとなった」とあった。
ジョコビッチは今季、昨年の後半を休養に充てたにも関わらず、なかなか完治しない様子の右肘の問題に対処しつつ、コート上で四苦八苦している。彼の最新の躓きは先月の、過去6度優勝していたマイアミの初戦(対ブノワ・ペール)におけるストレート敗退だった。
3月初めにジョコビッチは、過去5度優勝しているインディアンウェルズでも、トップ100位外の選手である予選勝者のダニエル太郎(エイブル)に初戦で敗れた。そしてその前には、オーストラリアン・オープン4回戦(対チョン・ヒョン)で敗退していた。
「ノバクは集中し続けており、彼の自信とプレーに影響を与えた故障による長い休止から、より強くなり、より溌剌とした状態で戻ってくることを熱望している」とウェブサイトには書かれていた。
「彼は継続的に、そして情熱的に、ふたたび勝てる調子を取り戻すための、新しく異なった方法を探している」
ジョコビッチは昨年5月のフレンチ・オープン前に、パートタイム・ベースで、かつてグランドスラム大会で8度優勝したアガシとともに働き始めた。ジョコビッチはまた、選手として引退したばかりだったステパネクを、11月の終わりに自分のチームに加えた。
ジョコビッチは2016年12月に、グランドスラム大会で6度優勝したボリス・ベッカー(ドイツ)とともに働くのをやめ、それからアガシとの協力体制を始める少し前に、長年のコーチだったマリアン・バイダを解雇した。
これらすべては、ジョコビッチのキャリアでもっとも成功に満ちた時期に続いて起きた。その最良の期間には、2016年6月のフレンチ・オープンで締めくくられた、4連続でのグランドスラム大会優勝の進撃も含まれる。このおかげでジョコビッチは、一続きに4つのグランドスラム大会のタイトルを獲ったほぼ半世紀ぶりの選手となり、生涯グランドスラム(4つの異なるグランドスラム大会で優勝すること)を達成した8人の男子選手の一人となった。
それはまた、ジョコビッチが「12」のグランドスラム大会のうち10度決勝に進み、そのうち6度優勝を遂げた一時期でもあった。
ジョコビッチのグランドスラム優勝回数、12回という彼の記録を上回るのは、ロジャー・フェデラー(スイス)の20回、ラファエル・ナダル(スペイン)の16回、ピート・サンプラス(アメリカ)の14回と、この3人だけだ。彼はまた、4年にわたり世界ランキング1位で年を終えていた。
しかし、ジョコビッチは2016年フレンチ・オープン優勝を最後に、そのあと7つのグランドスラム大会で一つもタイトルを獲ることができておらず、決勝進出さえが一度しかない(2016年USオープン、対スタン・ワウリンカ)。彼は今週、世界ランク13位に位置している。
次のグランドスラム大会であるフレンチ・オープンは、パリで5月27日から始まる。(C)AP(テニスマガジン)
※写真は左からノバク・ジョコビッチ(セルビア)、アンドレ・アガシ(アメリカ)、ラデク・ステパネク(チェク)、1月のオーストラリアン・オープンで撮影
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 14: Tennis legend Andre Agassi (C) gives some tips to Novak Djokovic of Serbia during a practice session ahead of the 2018 Australian Open at Melbourne Park on January 14, 2018 in Melbourne, Australia. (Photo by Michael Dodge/Getty Images)
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