絶好調のカサキナが準々決勝でケルバーに圧勝 [BNPパリバ・オープン]
アメリカ・カリフォルニア州インディアンウェルズで開催されている「BNPパリバ・オープン」(3月7~18日/WTAプレミア・マンダトリー/賞金総額864万8508ドル/ハードコート)の女子シングルス準々決勝で、第20シードのダリア・カサキナ(ロシア)が第10シードのアンジェリック・ケルバー(ドイツ)を6-0 6-2で破り、ベスト4進出を決めた。
カサキナは58分を通し、集中力を保ち続けた。それがこの準々決勝で、カサキナが元世界1位のケルバーを片づけるのに必要とした時間だった。
この20歳のロシア人は、インディアンウェルズの4試合で、まだ1セットも落としていない。カサキナはここに至る過程で、USオープン優勝者のスローン・スティーブンス(アメリカ)、世界2位のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)を倒していた。
「たぶん、外から見ていたら、あるいはスコアだけから判断したら、簡単だったように見えるかもしれないけれど、もちろん、実際にはそうじゃなかったわ」とカサキナは言った。
「一瞬でも集中力を失えば、対戦相手たちはカムバックしてきて、激しいバトルが、またも5時間の戦いが――始まるのだとわかっていた」
対ケルバー戦では、そのような可能性があるようには見えなかった。
ケルバーは、カサキナのサービスに対して一度もブレークポイントを握ることはできなかった。カサキナは、32本あったファーストサービスからのポイントのうち22本を取り、82%をポイントに結びつけた。
「この試合のことは、できるだけ早く忘れてしまうよう努めるわ」とケルバーは言った。
スティーブンスとオーストラリアン・オープン優勝者のウォズニアッキに加え、カサキナは過去に、フレンチ・オープン優勝者のエレナ・オスタペンコ(ラトビア)、ウインブルドン女王のガルビネ・ムグルッサ(スペイン)ら、他の現グランドスラム・タイトル・ホルダーを倒してきた。
それが、彼女がここ3年で目覚ましくランキングを上げた理由の一角でもある。そして彼女は、この大会での進撃のおかげで、キャリア最高のランキングに至ることを確実にした。彼女は、自己最高ランキングより2段低い19位としてこの大会に臨んだが、来週には15位か16位に上昇することが予見されており、もし優勝すればトップ10入りの可能性もある。
しかし彼女は、特にケルバー戦を前に、そのようなことを考えたいとは思っていなかった。
「実際、私の頭の中はかなり空っぽだったわ」と彼女は微笑みながら言った。
逃避行できるときにはいつでも、カサキナはバルセロナにいる可能性がある。彼女のお気に入りのサッカーチームはそこにあり、彼女はまたこの町の建築物、海辺という立地条件、パエリア、タパスなどの食べ物を愛している。そして、まだ21歳になっていないとはいえ、ちょっぴりワインもたしなむという。
「ヨーロッパでは、(年齢とかは)そう重要ではないのよ」と彼女は言った。
「よい仲間と一緒なら、グラス1杯か2杯くらい楽しんでもいいのよ」
カサキナは準決勝で、第27シードのカルラ・スアレス ナバロ(スペイン)を6-3 6-2で破った第8シードのビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)と対戦する。
彼女は、相手が誰であろうと、ナイターでプレーしたいと言った。
「プライムタイムに、センターコートでプレーしたいの」とカサキナは笑みを浮かべながら言った。
「夜には、特別な何かがここから、ハートから生まれてくるのよ」
もうひとつの準決勝のカードは、すでに決まっている。世界1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)が、今回、やはり目覚ましい進撃を見せているもうひとりの20歳、日本の大坂なおみ(日清食品)と対戦するのだ。大坂の倒してきた選手たちの中には、マリア・シャラポワ(ロシア)、第31シードのアグネツカ・ラドバンスカ(ポーランド)、第5シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)らがいた。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はダリア・カサキナ(ロシア)
INDIAN WELLS, CA - MARCH 15: Daria Kasatkina of Russia returns a shot to Angelique Kerber of Germany during the quarterfinals of the BNP Paribas Open at the Indian Wells Tennis Garden on March 15, 2018 in Indian Wells, California. (Photo by Matthew Stockman/Getty Images)
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