今年最初のグランドスラム「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)が、1月15日(月)に開幕した。

 女子シングルスで、はUSオープン・チャンピオンのスローン・スティーブンス(アメリカ)がまず去り、それに素早く、昨年の全豪準優勝者のビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)が続いた。

 そのあとに退出したのはココ・バンダウェイ(アメリカ)で、そうするうちに、ことはアメリカ人女性とって、どんどん狂った状態になっていった。最終的に、このオーストラリアン・オープンの荒涼とした初日にアメリカ人女子が戦った10試合の1回戦のうち、9つが敗戦に終わったのである。

 昨年、アメリカ人女性は36年ぶりにUSオープン準決勝の4席を埋めたが、その4ヵ月後、うち3人が、その次のグランドスラム大会で蚊帳の外となってしまったのだ。

 月曜の大きな失望は、第8シードのジャック・ソック(アメリカ)と第16シードのジョン・イズナー(アメリカ)が、アメリカの1回戦敗退者の行進に加わったとき、悲惨さをさらに増した。

 決勝で妹のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)に敗れる形で終わった2017年の豊穣の進撃以来のロッド・レーバー・アリーナで、ビーナスはベリンダ・ベンチッチ(スイス)に3-6 5-7で敗れ、初日にしてタイトルがウイリアムズ家から離れてしまうことが確定した。

 セレナは妊娠と出産のため、昨年の決勝以来、グランドスラム大会でプレーしていない。

 第5シードのビーナスは、有力なタイトル候補のひとりとみなされていた。彼女にとって77度目目のグランドスラム大会で、2008年以来続いているグランドスラム・タイトルなしの期間を終わらせることは、実現可能な挑戦に見えていたのだ。

 過去4回の対戦で1度もビーナスからセットを取ったことがなく、昨年は1回戦でセレナに敗れていたベンチッチは、別の考えをもっていた。

「彼女(ビーナス)と対戦した最後の数試合のことを大いに考えていたの。最初の方の試合で、私は相手をやや尊敬しすぎてしまっていた。注意深く、安全にプレーしようとしていたの」とベンチッチは振り返った。「今回は、思い切って戦い、強いショットを打っていこうと努めたわ」。

 ビーナスは26本のアンフォースドエラーを犯し、22本のウィナーを決めた。そして、世界7位にまで上がったことのある選手とプレーしなければならなかったとは、ドロー抽選で運がなかったとも言った。

「ひどい試合をしたとは思わない。彼女がただ私より上のプレーをしたのよ。それに関しては、彼女を称えなければならないわ」と、18度目の全豪を戦ったビーナスは言った。

「私はそう悪いプレーをしていたわけではなかった。非常に多くのミスを犯したわけでもなかったし、ただことがうまく機能しなかったのよ」

 ビーナスがオーストラリアン・オープンの2回戦にいなかった最後のケースは1997年に遡るが、その数ヵ月後に生まれたベンチッチは、この日、32本のウィナーを決め、アンフォースドエラーを12本に抑えた上で、手にした11本のブレーク・チャンスのうち5つをものにした。

 ベンチッチは、ロジャー・フェデラー(スイス)と組んでスイス・チームとして結果的に優勝したホップマンカップを戦った経験が、このところの上達の助けになったと言った。彼女はまた、ビーナスに対し新しい態度で臨み、観客席に来ていてフェデラーの両親の応援にも支えられた。

 2017年USオープン・チャンピオンのスティーブンスは、敗れた最初のアメリカ人だった。彼女は、世界34位のジャン・シューアイ(中国)に6-2 6-7(2) 2-6の逆転負けを喫した。

「テニスは、間違いなくジェットコースターね」と第13シードのスティーブンスは言った。彼女は第2セットで、一時は、あとは自分のサービスゲームをキープすれば勝利、というところまでこぎつけながら、そこでブレークされていたのだ。

「でも、だからといってパニックに陥らないことを学んだわ。大丈夫、OKよ」

 しかし、昨年の全豪と全米の準決勝進出者だった第10シードのバンダウェイにとっては、OKではなかった。彼女は、ティメア・バボス(ハンガリー)に対する6-7(4) 2-6の敗戦の中で、体の問題も抱えながら、フラストレーションをにじませていたのだ。

 彼女は第2セットの終盤に暴言を吐き、それからセット間にバナナが運ばれてくるのを長く待ち過ぎたために、タイム・バイオレーションを受けて、結局、ポイント・ペナルティを食らうことになってしまった。

「(バボスが、)人の顔に向かって『カモーン!!』とやってきていると感じたから、ただ審判に説明しようとしていた感じだったのよ」と暴言についてバンダウェイは言った。バナナに関しては、「私はただ、頼んだものがくるのを待とうとしただけ。主審は、何かを持っているというだけでは十分な理由ではないと考えたのね」と言い添えた。

 キャサリン・ベリス(アメリカ)、ソフィア・ケネン(アメリカ)、アリソン・リスク(アメリカ)、ジェニファー・ブレイディ(アメリカ)、またテイラー・タウンゼント(アメリカ)も、揃って1回戦で敗退した。ケネンを倒した第12シードのユリア・ゲルゲス(ドイツ)は、今や15連勝という好調ぶりを見せている。

 一方、ニコール・ギブズ(アメリカ)はビクトリヤ・トモバ(ブルガリア)に6-1 6-1で勝ち、この日すでに起きていたアメリカ人女子の8敗に、なんとか歯止めをかけた。

 イリーナ・ファルコーニ(アメリカ)はナイトマッチで第23シードのダリア・ガブリロワ(オーストラリア)に1-6 1-6で敗れ、これで締めて、敗れた9人に対して勝ったアメリカ人女性は1人ということになった。

「ええ、私たちはそのことについてロッカールームで話していたわ。彼女たちの何人かは、私が我々のために国旗を背負って運ばなければならないなんて、からかってきたのよ」とギブズは言った。「厳しい日だった。そしてテニスはタフなスポーツなのよ。我々は層が厚く、ときに悪い日はあるものだということ以外に、どんな指摘もないわ」。

 アメリカ人男子の中でもっともランキングの高い世界9位のソックは、日本の杉田祐一(三菱電機)に1-6 6-7(4) 7-5 3-6で敗れた。また、同16位のイズナーも、4セットの戦いの末にマシュー・エブデン(オーストラリア)に土をつけられた。予選を勝ち上がったケビン・キング(アメリカ)は、第15シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)に敗れた。

 ライアン・ハリソン(アメリカ)は6-3 5-7 3-6 7-5 6-2の5セットの戦いの末にデュディ・セラ(イスラエル)を下し、予選を勝ち上がったマッケンジー・マクドナルド(アメリカ)もエリアス・イーメル(スウェーデン)に6-4 6-3 4-6 6-1で勝って、『アメリカ人のこの日のトレンド』に立ち向かった。

 しかし、穏やかな気候だったメルボルンの開幕日、皆がタフな経験をしたわけではない。

 世界1位のラファエル・ナダル(スペイン)と同3位のグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)は、予想されていた通りの勝利で初戦を飾り、女子では、2位のカロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)と4位のエリナ・スビトリーナ(ウクライナ)がこれに続いた。

 右膝の痛みによる短い休止から戻ったナダルは、ロッド・レーバー・アリーナの1回戦で、ビクトル・エストレーリャ ブルゴス(ドミニカ共和国)を6-1 6-1 6-1で問題なく下した。ニック・キリオス(オーストラリア)はロジェリオ・ドゥトラ シルバ(ブラジル)を6-1 6-2 6-4で倒し、2回戦に駒を進めた。

 また、第6シードのマリン・チリッチ(クロアチア)、第10シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)、第23シードのジル・ミュラー(ルクセンブルク)、第24シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)、第28シードのダミアー・ジュムホール(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、第30シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)、第31シードのパブロ・クエバス(ウルグアイ)もまた、2回戦に進出した。

 USオープン準優勝者で第11シードのケビン・アンダーソン(南アフリカ)は、5セットの戦いの末にカイル・エドマンド(イギリス)に敗れた。

 フレンチ・オープン優勝者のエレナ・オスタペンコ(ラトビア)は、2010年全仏チャンピオンで37歳のフランチェスカ・スキアボーネ(イタリア)に6-1 6-4で勝ち、幸先のいいスタートを切った。第15シードのアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)はカテリーナ・コズロワ(ウクライナ)に3-6 6-4 6-3で逆転勝ちした。

 リオ五輪金メダリストのモニカ・プイグ(プエルトリコ)はマッチポイントを凌いだ末に巻き返し、元全米優勝者のサマンサ・ストーサー(オーストラリア)に4-6 7-6(6) 6-4で競り勝った。

この日敗れたシード選手の中には、2014年全豪準優勝者で第24シードのドミニカ・チブルコバ(スロバキア)、第25シードのペン・シューアイ(中国)、第31シードのエカテリーナ・マカロワ(ロシア)がいた。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 15: Venus Williams of the United States serves in her first round match against Belinda Bencic of Switzerland on day one of the 2018 Australian Open at Melbourne Park on January 15, 2018 in Melbourne, Australia. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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