「泣かないで」と対戦相手を慰めたセレナ、次はハレプと対決 [オーストラリアン・オープン]

 今年最初のグランドスラム「オーストラリアン・オープン」(オーストラリア・メルボルン/本戦1月14~27日/ハードコート)の大会6日目、女子シングルス3回戦。

 セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)をスローダウンさせるために何をすることもできなかったこの日の対戦相手にとって、少しばかり手に余ることだったのだろう。

 そんな訳で18歳のデヤナ・イエストレムスカ(ウクライナ)は敗れてネットに向かいながら、溢れてくる涙を拭くことになった。

 敗戦のあとに涙を流す側になるのがどのようなことか、セレナはよく知っている。彼女は右腕をイエストレムスカの肩にかけ、「あなたはとても若いのよ。素晴らしいプレーだったわ。泣かないで」と言って慰めた。

 それからふたりは抱擁を交わし、セレナはイエストレムスカの背中を優しく叩いた。

「彼女がかなり動揺しているのはわかったわ。私は、ある意味でそれはいいことだと思ったの。それは、彼女がただいい試合をするためだけにそこにいたのではない、ということを示している。彼女は勝つためにそこにいたのよ。彼女は勝ちたいと思っていた。だから本当に気の毒に思い、私も一緒に心を痛めたわ」とセレナはそのときの状況について説明した。

「彼女は才能ある選手だと思う。あのような振る舞いを見るのはいいものだわ」

 もしかするとセレナは、4回戦で試されることになるかもしれない。というのも、この日の6-2 6-1の勝利を含め、ここまで誰も彼女に厳しい試練を課してはいなかったからだ。

 しかし、次の相手は比べ物にならないほど熟練したプレーヤーだ。6ゲームを連取することで試合の主導権を握り、彼女の姉であるビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)を6-2 6-3で破って勝ち上がった世界1位のシモナ・ハレプ(ルーマニア)である。

 ふたつの非常に厳しいフルセットを切り抜けたハレプはこの日、ビーナスの33本に対して12本しかアンフォーストエラーを犯さず、ずっと楽にことを進めた。ハレプは左腿にテーピングをしてプレーしていたが、コート上を非常に軽快に動き回っていた。

 ビーナスはこれで、5大会連続でグランドスラム大会の4回戦前に敗れたことになる。

 先に目を向けたハレプは、「より大きなチャレンジが待っているわ。私には、それに立ち向かう準備ができている」とコメントした。

 彼女はセレナに対する過去の9対戦で、1試合しか勝ったことがない。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は涙を流す18歳のデヤナ・イエストレムスカ(ウクライナ/奥)に声をかけるセレナ・ウイリアムズ(アメリカ/手前)
MELBOURNE, AUSTRALIA - JANUARY 19: Dayana Yastremska of Ukraine shows her emotion after losing her third round match against Serena Williams of the United States during day six of the 2019 Australian Open at Melbourne Park on January 19, 2019 in Melbourne, Australia. (Photo by Quinn Rooney/Getty Images)

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