第3シードのフェデラーは、2015年以来の復帰を勝利で飾った。
2016年大会を背中の故障で欠場したフェデラーは翌年、ウインブルドンに集中するためクレーシーズンを丸々スキップした。彼は10年前に一度だけフレンチ・オープンで優勝し、生涯グランドスラム(キャリアを通して4つのグランドスラムで優勝すること)を達成していた。
「君たちに会えなくて寂しかった。歓迎をありがとう」とフェデラーは試合後、観客たちに向かって語った。
「出だしはかなり緊張したよ」
一方、このところクレーで好調な進撃を見せていた18歳のフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)は、故障のため出場を取り消した。
大会主催者によれば、第25シードで出場予定だったオジェ アリアシムは左の外転筋の痛みのため出場を断念し、彼が抜けた穴にはラッキールーザー(予選敗退後、本戦へ繰り上がり出場)のアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)が入ることになった。先週のリヨン・オープンで準優勝したオジェ アリアシムは、キャリア最高の28位に位置していた。
一方、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したニコラ・マウ(フランス)は第16シードのマルコ・チェッキナート(イタリア)を2-6 6-7(6) 6-4 6-2 6-4の大接戦の末に下した。チェッキナートはノバク・ジョコビッチ(セルビア)を倒して準決勝に勝ち上がった驚きの進撃の1年後、初戦で姿を消すことになった。
これは新設されたシモーヌ・マチュー・コートでの最初の男子の試合であり、マウは母国のファンの声援に押されて奮闘した。
マウは試合後、「これは僕にとってロラン・ギャロスにおけるもっとも素晴らしい勝利だ」とコメント。故障を抱え、あまりいいプレーをしていなかった自分にワイルドカードを与えてくれた大会主催者にお礼を述べ、「実は金曜日、予選の前にまだ背中が痛んでいたため、ワイルドカードを返そうかと思ったんだ。でもスタッフが時間をとるよう言ってくれ、コーチにも励まされて思いとどまった」と明かした。
ダブルス巧者として知られるがシングルスでは252位のマウは、非常に攻撃的に戦った試合終盤を振り返り、「最終セット5-4から僕はすべてのポイントで、(受け身に回らず)ありとあらゆることを試すという選択肢を選んだ」と話した。(C)AP(テニスマガジン)
※写真はフレンチ・オープン1回戦に勝利したロジャー・フェデラー(スイス)(撮影◎毛受亮介)