今年3大会目のグランドスラム「ウインブルドン」(イギリス・ロンドン/本戦7月1~14日/グラスコート)の男子シングルス準決勝。

 それはウインブルドンでそのようなデータが取られるようになって以来、1ポイントで交わされたもっとも長いラリーだった。

 そしてノバク・ジョコビッチ(セルビア)にとって、それは自分をふたたびウインブルドン決勝に導くためのひとつの長い道だった。

 第23シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)に対する準決勝の第3セットで長い長いストロークを交し合ったあと、ジョコビッチはついにそのラリーで45本目のショットをバックハンドでダウン・ザ・ラインに叩き込んで決めた。

 ディフェンディング・チャンピオンで第1シードのジョコビッチはそのサービスゲームをキープして5-2とし、最終的に6-2 4-6 6-3 6-2で試合に勝った。

 この「45ストローク」のラリーは、公式の統計によればポイントの長さを記録するようになった2005年以降でウインブルドン最長だ。しかしジョコビッチにとって重要なことは、それがその段階まで非常に競ったものだった戦いに与えたインパクトだった。

「試合のある段階で、結果が別の方向に転びかねない瞬間があった。第3セットの我々は、非常に競っていた」とジョコビッチは試合後に語った。

 彼は来たる日曜日の決勝で、ジョコビッチは5度目の優勝を目指して第2シードのロジャー・フェデラー(スイス)と対戦する。

「僕がブレークを果たしたとき、彼がブレークポイントを握ったとき、いくつかの非常に長いゲームがあった。僕はあの長いラリーで、バックハンドのダウン・ザ・ラインにウィナーを決めることに何とか成功した。言うまでもなく、あのゲームを取ったのは僕にとって勝負を分ける非常に重要なことだった。それは僕により自信と安堵を与え、おかげで次のゲームから更にのびのびとラケットをスイングできるようになったんだ」

 ストロークの数を別にして、ポイント自体は恐らくそれほど記憶に残るものではなかった。その大部分は双方のプレーヤーがただボールをネットの向こうに返し、相手がミスを犯すのを待つことで満足していたのだ。最後の18ストロークはジョコビッチが最終的にショットをストレートに切り替えるまですべてクロスのバックハンドで、選手たちはほぼ同じポジションに留まって打っていた。

 それは30-40でのラリーで、バウティスタ アグートは15-40からのブレークポイントを逃しており、それゆえにその第2のチャンスでより用心深くなっていたのだとのちに明かした。

「僕は最初のブレークポイントで簡単なフォアハンドの決め球を打つチャンスがあったのに、気負いすぎてしまった」とバウティスタ アグートは振り返った。

「それもあって、次のポイントではリスクを犯したくなかったんだ。とにかく長い、いいラリーをしたかった。あれは恐らく、あの試合で最高のポイントだったんじゃないかな」

 これに先立つウインブルドンでの記録は42ストロークで、これは2006年のヤルコ・ニーミネン(フィンランド)とグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)の試合でのものだった。

 また、女子の最長記録は2007年の39本で、ナタリー・ドゥシィ(フランス)とエレナ・デメンティエワ(ロシア)の試合で実現された。

 グラスコートでのラリーは通常、クレーコートやハードコートよりも短いとされている。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)
撮影◎小山真司 / SHINJI OYAMA

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