拒食症を乗り越えメンタルも充実、トレビザンが予選から8強に躍進 [フレンチ・オープン]

今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の本戦8日目は、男女シングルス4回戦と男女ダブルス3回戦などが行われた。
 
 マルチナ・トレビザン(イタリア)は毎日ホテルの部屋でメンタルコーチとオンラインチャットを行い、ロラン・ギャロスで準々決勝まで勝ち上がってきた。世界ランク159位で予選勝者の快進撃は、周囲が感じているほど本人にとっては驚きではないようだ。

 スザンヌ・ランラン・コートでトレビザンが第5シードのキキ・バーテンズ(オランダ)を6-4 6-4で退けたサプライズは、フィリップ・シャトリエ・コートでイガ・シフィオンテク(ポーランド)が第1シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)を6-1 6-2で倒したのに匹敵するほどの驚きだった。26歳でフィレンツェ出身のトレビザンは、今後もオンラインチャットを続けるだろう。

 コリ・ガウフ(アメリカ)や第20シードのマリア・サカーリ(ギリシャ)を破ったこの2週間だけでなく、チャットを続けてきたことはこの2年間に渡って大きな助けになってきた。

フレンチ・オープン2020|トーナメント表

 フロリダ州に拠点を置くロレンツォ・ベルトラメ氏とのタッグでトレビサンを指導しているマッテオ・カタルシ氏は目標について、「グランドスラムの予選を何とか勝ち上がった選手のように、この環境が心地よくないと感じないようにすることだ。つまり、女王やスターのように感じることだ」と説明した。

 グランドスラム準決勝進出歴3回のジョハナ・コンタ(イギリス)も指導しているベルトラメ氏もトレビザンとチャットを行っており、彼はトレビザンに執筆の課題を与えている。彼女は自分の考えを表現し、自分を信じる力を強化するために正しい言葉を見つけようとしている。

 この数日間のトレビザンが置かれている状況でこのような課題を行うのは、彼女のテニスだけでなく人生においても重要である。トレビザンはこの大きな冒険で、希望は大きな力になると語っている。

「人生が自分を押しつぶそうとしているのではないかと感じられるような、もっとも困難な状況でも絶対に諦めなてはいけないわ。自分にまったく関係ないことのように扱えばいいの。強くあれば、光は見える。そこに光は間違いなくあって、確実にこちらに届くから」

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