アンディ・マレーがエキシビションで敗れ、ややぱっとしないカムバック [ムバダラ・ワールド・テニス選手権]

 新シーズン開幕前の恒例となっている「ムバダラ・ワールド・テニス選手権」(アラブ首長国連邦・アブダビ/12月28~30日/ハードコート)で行われた1セットのエキシビション・マッチで、アンディ・マレー(イギリス)がロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)に2-6で敗れ、ややパッとしないコート復帰を果たした。

 2016年を世界1位で終えたあと、今年は故障に見舞われ16位にまでランキングを落としていたマレーは、アブダビの大会でのプレーを予定していなかった。しかし、現世界12位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が同日、右肘の痛みの再発でバウティスタ アグートとの準決勝を棄権したため、マレーが急きょ借り出されたのだ。

 右腰の故障に続き、体調を万全に戻すのに苦労していたマレーはもともと、来月のオーストラリアン・オープン(オーストラリア・メルボルン/ハードコート)に向けての練習を行うためだけにアブダビに来ていた。マレーは来週、オーストラリアのブリスベン国際出場を予定している。

 30歳のマレーは、世界20位のバウティスタ アグートに対するこの日の試合で、最初のふたつのサービスゲームを落とし、一時は0-4とリードをされていた。第7ゲームでは、何とかサーブをキープするのに12分を要していた。

「言うまでもなく、僕はスローなスタートを切った。それにロベルトは世界最高峰の選手のひとりだ」とマレーは言った。「長いこと試合に出ていないと、あのペースに戻るのに時間がかかるものなんだよ。試合の最後の方では少し感触がよくなっていたが、間違いなくもっともっとコンディションを向上させ続ける必要がある」。

 グランドスラム大会優勝歴3回のマレーは、彼のいつものスピードでコート上を動きまわっておらず、彼のファーストサービスはベストの状態には程遠かった。彼は第5ゲームの終わりに1本サービスエースを奪い、同じゲームで勢いあるネットダッシュからポイントを奪っていた。

 マレーがもっとも苦労しているように見えたのは、走りながらバックハンドを返すことだった。彼は数本のリターンをネットにかけ、何本かは返そうと試みさえしなかった。彼は極めて慎重に動いていたが、彼が先週にようやく練習を再開したばかりだったことを鑑みれば、それは理解できることだった。

「プレーすることができてよかったよ」と、マレーは、少しほっとした様子で言った。「僕はただ、オーストラリアに向かう途中にここに数日滞在し、大会に出ている選手たちと練習することだけを予定していたんだ」。

 先月、スコットランドで行われたロジャー・フェデラー(スイス)とのエキシビション・マッチを別にすると、マレーは7月のウインブルドン準々決勝でサム・クエリー(アメリカ)に負けて以来、試合でプレーしていなかった。

 一方、やはり金曜日、USオープン準優勝のケビン・アンダーソン(南アフリカ)は世界5位のドミニク・ティーム(オーストリア)を7-6(6) 6-4で破り、決勝進出を決めた。

 またこの、6人の選手によるこのエキシビション・トーナメントで、アンドレイ・ルブレフ(ロシア)はパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)を6-4 6-2で破り、5位のポジションを確実にした。

 土曜日には、グランドスラム大会優勝歴23度の女子のスターであるセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)が、フレンチ・オープン優勝者のエレナ・オスタペンコ(ラトビア)とのエキシビション・マッチをもって、コートに復帰することになっている。

 オーストラリアン・オープン優勝者で36歳のセレナは9月に、彼女にとっての第一子である女の子を出産している。(C)AP(テニスマガジン)

※写真はアンディ・マレー(イギリス)
ABU DHABI, UNITED ARAB EMIRATES - DECEMBER 29: Andy Murray of Great Britain plays a backhand during his exhibition match against Roberto Bautista Agut of Spain on day two of the Mubadala World Tennis Championship at International Tennis Centre Zayed Sports City on December 29, 2017 in Abu Dhabi, United Arab Emirates. (Photo by Tom Dulat/Getty Images)

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