早起きしたティームが4回戦へ、朝の暗さに驚く [フレンチ・オープン]

今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の男子シングルス3回戦に備えて早起きしたドミニク・ティーム(オーストリア)は、朝の空がまだ暗かったことに驚いた。
 
 そう、通常の5月から6月にかけての時間帯と比べて太陽が遅く昇る秋のロラン・ギャロスに慣れるには、少し時間がかかる。しかしUSオープン優勝者のティームは、問題なく順応しつつあった。

 2018年と昨年の決勝でナダルに敗れて準優勝だったティームは、今大会で初のシード同士の対決をストレートで制した。

 フィリップ・シャトリエ・コートの閉じられた屋根の下で、ティームの猛烈なバックハンドと素晴らしいコートカバーリング能力の餌食となったのは第28シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)だった。第3シードのティームはルードを6-4 6-3 6-1で退け、連続5回目となる4回戦進出を決めた。

フレンチ・オープン2020|トーナメント表

 グランドスラムで複数のタイトルを獲った初のオーストリア人となることを目指す27歳のティームは、新型コロナウイルス(COVID-19)のために通常の春から延期された今年のフレンチ・オープンについて他の選手たちが盛んに文句を言っている肌寒いコンディションは好きだと語った。

 それでも金曜日のセンターコート最初の試合のために安全が確保されたホテルで午前7時に目を覚ましたとき、彼は5月には明るかったばずなのに夜明けがまだだったことにあっけにとられた。

「すべてが暗く、冬がすぐそこまで近づいているようだった」と彼は振り返った。「あれは少し奇妙だったね」。

 第1セットでフォアハンドをサイドアウトしてルードに3-1とリードされたが、ティームがブレークされたのはその一度だけだった。そして彼は直ぐにブレークバックし、全部で15回あったブレークポイントのうち6本をものにした。彼はまた、直面した8つのブレークポイントのうち7本をセーブした。

 この日のルードは、グランドスラム大会で4回戦に進出したふたり目のノルウェー人となることを目指して戦っていた。ひとり目は彼の父親兼コーチのクリスチャン・ルード(ノルウェー)で、彼は1997年オーストラリアン・オープンでそれをやってのけた。彼はその金曜日、フィリップ・シャトリエ・コートのガラガラのスタンドからその試合を見守っていた。

 今年最後のグランドスラム大会での観客動員数は、パンデミックを理由にフランス政府によって1日1000人に制限されていた。

 ティームは次のラウンドで、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したユーゴ・ガストン(フランス)と対戦する。元ジュニア世界ランク2位で20歳のガストンは3回戦で、第16シードのスタン・ワウリンカ(スイス)を2-6 6-3 6-3 4-6 6-0で破って勝ち上がった。(APライター◎ジョン・レスター/構成◎テニスマガジン)

※写真はドミニク・ティーム(オーストリア/左)とキャスパー・ルード(ノルウェー)
PARIS, FRANCE - OCTOBER 02: Dominic Thiem of Austria (L) knocks racquets at the net with Casper Ruud of Norway following their Men's Singles third round match on day six of the 2020 French Open at Roland Garros on October 02, 2020 in Paris, France. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)

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