ATPファイナルズ出場を目指すシュワルツマンとカレーニョ ブスタがともに8強入り [パリ・マスターズ]

写真はディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)(Getty Images)

ATPツアー公式戦の「ロレックス・パリ・マスターズ」(ATP1000/フランス・パリ/11月2~8日/賞金総額428万9970ユーロ/室内ハードコート)の男子シングルス3回戦で、第1シードのラファエル・ナダル(スペイン)がジョーダン・トンプソン(オーストラリア)を6-1 7-6(3)で下して準々決勝に駒を進め、これまで彼の手のから逃げ続けているタイトルを追うレースを継続させた。

 ナダルはATPマスターズ1000の大会での35勝を含むツアー通算86タイトルを獲得しているが、13年前にパリのベルシー室内アリーナで至った唯一の決勝では敗れていた。

 水曜日にツアーでマッチ1000勝を挙げた史上4人目の男子プレーヤーとなったナダルは次のラウンドで、予選勝者のノルベルト・ゴンボス(スロバキア)を7-5 6-2で破って勝ち上がった第9シードのパブロ・カレーニョ ブスタ(スペイン)と対戦する。

 第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)はアドリアン・マナリノ(フランス)を7-6(11) 6-7(7) 6-4で倒すのに、3時間を必要とした。タイブレークの取り合った末に迎えた第3セットの第9ゲームでブレークを果たしたズベレフは、次のゲームで30-40からのブレークポイントをセーブした末にふたつのサービスエースを決めて試合を終わらせた。彼はこの試合で、総じて19本のサービスエースを記録した。

 ズベレフは準々決勝で、グランドスラム大会を3度制した実績を持つスタン・ワウリンカ(スイス)と対戦する。第12シードのワウリンカはこの日、前週のウィーンで今季トップのツアー5タイトル目を獲得した第5シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を1-6 6-4 6-3で退けた。ズベレフは今年のオーストラリアン・オープン準々決勝を含め、ワウリンカとの過去3対戦のすべてで勝者となっている。

 より早い時間帯の試合では、第3シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が連続11ポイントを献上した第1セットでの低迷を克服し、第16シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)を5-7 6-2 6-2で退けた。

 強力なサービスを持つメドベージェフは、13本目のサービスエースで試合を締めくくった。彼は次の準々決勝で、第6シードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)と対戦する。フレンチ・オープン準決勝進出者のシュワルツマンは予選勝者のアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)を6-1 6-1で一蹴し、初のATPファイナルズ出場にまた一歩近づいた。

「現時点でのディエゴは勢いに乗っており、素晴らしいプレーをしている」とメドベージェフは警戒した。「彼の成績は驚くべきものだ」。

 シュワルツマンがもしメドベージェフを倒せば、11月15日から22日にかけてロンドンで行われるトップ8によるエリート大会への出場権を獲得することができる。シュワルツマンはATPファイナルズ出場に向け、カレーニョ ブスタと最後の一席を争っている。

 そのほかの試合では、第10シードのミロシュ・ラオニッチ(カナダ)が予選勝者のマルコス・ギロン(アメリカ)を7-6(1) 6-2で、ユーゴ・アンベール(フランス)は2014年USオープン優勝者のマリン・チリッチ(クロアチア)を6-3 6-7(4) 6-3で下し、勝ち上がった両者の準々決勝での対戦が決まった。

 アンベールは第2シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を2回戦で倒しており、2週間前にはベルギー・アントワープで今年ふたつ目のタイトルを獲得していた。

 新型コロナウイルス(COVID-19)の感染を抑える目的でフランスで実施されているロックダウン(都市封鎖)のため、大会は無観客で開催されている。(APライター◎ジェローム・パグマイア/構成◎テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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