ルブレフがすでに準決勝行きを決めていたティームを倒して大会初勝利 [Nitto ATPファイナルズ]

写真はアンドレイ・ルブレフ(ロシア)(Getty Images)

男子トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月15~22日/賞金総額570万ドル/室内ハードコート)のグループ・ロンドン2020のラウンドロビン(総当たり戦)第3戦で、第7シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が第3シードのドミニク・ティーム(オーストリア)を6-2 7-5で下し、大会初勝利を掴んだ。

 ステファノス・チチパス(ギリシャ)とラファエル・ナダル(スペイン)を倒していたティームはすでにグループ首位通過を決めており、2敗していたルブレフは予選リーグ敗退が決まっていた。消化試合になっていたとはいえ、この日のティームはややエネルギー不足であるように見えた。

「最初の2試合のような、素晴らしい強度を保つのは難しかった」とティームは試合後に明かした。「この試合に勝ちたいと100%願っていた。でも最初の2試合はかなり厳しくて長かったので、すでに勝ち上がりを決めたという事実が頭の片隅にある中であの激しさでプレーを続けるのは難しかったよ」。

 ルブレフに対する負けについて「まったく辛いものではない」とティームは述べ、「僕は今、土曜日の準決勝に気持を集中させるよ」と語った。

 失うものは何もない者らしいのびのびとしたプレーを見せたルブレフはいきなり2ブレークを奪うと、わずか26分で第1セットを先取した。強烈なグラウンドストロークとサービスでティームを圧倒したルブレフは自分のサービスゲームでわずか3ポイントしか落とさず、そのセットでは1度もアンフォーストエラーを犯さなかった。

 第2セットはより競ったものになったものの、ルブレフが優位に試合を進めていた。彼は4-3で自分のサービスゲームを迎えたが、そこから8ポイントを連続で落としてしまった。それでも直ぐに立て直したルブレフは激しいラリーの応酬のある非常に長いものとなった第11ゲームでブレークに成功し、次のゲームをキープして初出場だったシーズン末のATPファイナルズで初勝利を挙げた。

「ドミー(ティーム)にとって、容易ではなかったと思う。準決勝行きがすでに決まっていたからね」と今季のツアーで最多となる5つのタイトルを獲得したルブレフはコメントした。

「彼の気持ちは準決勝に集中していたんだと思う。彼の幸運を祈っているよ。彼は今いる場所にいるにふさわしいし、このタイトルを勝ち獲るに値する選手だ」

 同組のもうひとつの試合では第2シードのナダルが第6シードのチチパスを6-4 4-6 6-2で倒し、1勝1敗同士の直接対決を制して決勝トーナメント進出を決めた。

 ロンドンでATPファイナルズが開催されるのは12年目の今年までとなっており、2021年から25年まではイタリア・トリノで行われることが決まっている。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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