四日市工、相生学院、柳川など男子団体ベスト16が出揃う [2021高校センバツ]

柳川(福岡)に勢いをつけたS1の森田皐介(写真◎上野弘明)

「第43回全国選抜高校テニス大会」(3月20~26日/団体戦:博多の森テニス競技場、個人戦:春日公園テニスコート、博多の森テニス競技場/砂入り人工芝コート)の大会2日日、22日は男女団体戦2回戦の各16試合が行われ、ベスト16の顔ぶれが決まった。

 シード勢が登場した大会2日目、しかし男子団体はそのトップシード勢が苦しんだ。初戦の2回戦で姿を消したのが第2シードの東京学館浦安(千葉)。麗澤瑞浪(岐阜)を相手にS1で先手を奪われると、D1とS2で巻き返しながら逆転負けを喫した。

 川井良真監督が「1セットマッチの試合の入り方がよくなかった」というように、敗れた3試合はチャンスがありながら思うように流れを引き寄せることができず。S3勝負では主将の加藤晃大も、麗澤瑞浪の淺野洸司のミスのないテニスを打ち崩すことができなかった。

東京学館浦安はまさかの初戦敗退

 第4シードの柳川(福岡)は注目のS1で森田皐介が浦和麗明(埼玉)の小泉煕毅に先勝。D1も制して一気に王手をかけるも、S2、D2で逆襲を食らってS3対決に突入するしびれる展開に。最後は植田涼太が浦和麗明の大岩春翔を6-3で振りきって、最多18度の優勝を誇る古豪の意地を見せた。

 アップセットを演じ損ねた浦和麗明の新谷富明監督は「大岩にはいつも頑張ってもらっている。残念だった」と声を震わせ、主将の小泉も「自分が取って流れを作らなければいけなかった。悔しい」と目を潤ませた。それでも1回戦で全国初勝利を掴んだのは大きな糧になる。「いいチームになった。インターハイも初出場して上を目指す」と新谷監督は決意を新たにしていた。


浦和麗明のS3大岩はチームに勝利を運べず涙

 第1シードの四日市工(三重)も浦和学院(埼玉)に5勝0敗で初戦を乗り越えたものの、エース対決のS1を含めタイブレークが2試合。相手の粘りの前に簡単な試合ではなかった。コロナ禍における練習時間の制限、対外試合がなかなか組めなかったことによる試合勘のなさはどの学校にとっても同じだが、シードの重圧と2回戦が初戦というハンディが上位勢を苦しめたのかもしれない。

 2回戦の注目カードのひとつだったのは前回の第41回大会を制した第3シードの相生学院(兵庫)と清風(大阪)による関西強豪対決。しかし、相生学院はS1で栗山晃太朗が清風の水口翔瑛に6-1で勝利すると、そこから一気に4連勝。清風はS3で一矢報いるのが精いっぱいだった。

 敗れた清風の富岡宏之監督は悔しさを隠しながらも「ベスト4を狙う力はあっただけに、もう少し後のラウンド、できれば決勝でやりたかった」と本音をのぞかせ、「夏は勝ちます」と先を見据えていた。

清風は相生学院の壁を打ち崩せず

 大会3日目の23日は、男女ともに団体戦の3回戦と準々決勝が博多の森テニス競技場で、個人戦予選1、2回戦が春日公園テニスコートで、どちらも8ゲームプロセットで行われる。団体戦は9時30分、個人戦は10時から試合開始の予定。

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編集部◎杉浦多夢 写真◎上野弘明、BBM

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