女子団体は北信越2校がベスト4入り。準決勝は四日市商vs松商学園、岡山学芸館vs仁愛女子[2021高校センバツ]

沖縄尚学(沖縄)戦で貴重な2勝目を挙げたS2砂田未樹(松商学園) (写真◎上野弘明)

「第43回全国選抜高校テニス大会」(3月20~26日/団体戦:博多の森テニス競技場、個人戦:春日公園テニスコート、博多の森テニス競技場/砂入り人工芝コート)の大会3日目、23日の女子団体は3回戦と準々決勝が8ゲームマッチで争われ、ベスト4の顔ぶれが決まった。

 最初にベスト4入りを決めたのは第5~7シードの松商学園(長野)だった。3回戦は北信越3位の北陸学院(石川)との同地区対決を3勝0敗で制し、準々決勝は第4シードの沖縄尚学(沖縄)と対戦。

 3面展開で行われた試合は1勝1敗からS2の1年生・砂田未樹が倉岡彩夏を9-7で下す貴重な1勝を挙げると、続いて渡邊望乃/山﨑さくらがD2対決に8-1で勝利し、試合を決めた。

 1997年以来のセンバツ準決勝進出を決めた松商学園。ただ、全員が全国制覇を目標に掲げて臨んでいるだけに「選手たちもまだ満足していないと思う」と山田哲生監督は語る。明日の準決勝、決勝に向けて気持ちを引き締め直した。

 その松商学園と準決勝で対戦するのが第1シードの四日市商(三重)。今年もチーム力を武器に3回戦の折尾愛真(福岡)戦、準々決勝の静岡市立(静岡)戦とともに3勝1敗で勝利した。

 2試合ともにS1五十嵐唯愛が敗れてしまう展開だったが、「そのほかの選手たちが絶対に勝とうと火がついて、落ち着いて冷静に戦えていた」と金山敦思監督もうなずいた。


東海1、2位の同地区対決は予選と同様に四日市商(左側)の勝利 (写真◎上野弘明)

 準決勝に駒を進め、今後はさらにタフな試合が待ち受ける。ロングラリーや勝負所でのポイント奪取、そしてS1五十嵐の奮起も鍵となるだろう。「彼女ならやってくれると思います」と金山監督もエースに期待を寄せた。

  岡山学芸館(岡山)と野田学園の中国地区同士の準々決勝は2勝2敗のタイに並び、S3対決で勝敗が決する激闘となった。岡山学芸館のS3渡邊多笑は試合序盤こそ硬さが見られたが、次第にラケットを思い切り振れるようになり、野田学園の小川すみれを8-5で破った。


「自分と仲間を信じてプレーしたらいつの間にかマッチポイントだった」と渡邊。大一番での集中力が光った (写真◎上野弘明)

 岡山学芸館はセンバツ初の準決勝進出。さらに常に中国地区で争うライバルを全国の舞台で破ったことはチームに与える影響も大きい。「チームがここまで頑張れるのも野田学園さんがずっと強いから。今日も本当にタフな試合でした」と岸直浩監督。主将の中島玲亜は「初めてベスト4に入れてうれしい。優勝を目指しているけど、(ベスト4進出に)ホッとしています」と安堵の表情を浮かべた。

 その岡山学芸館と準決勝で対戦するのが仁愛女子(福井)。3回戦では初出場から快進撃を続けていた第一薬科大付(福岡)を3勝2敗、準々決勝では第2シードの相生学院(兵庫)に3勝1敗と競り勝ち、3年ぶりのベスト4入りを決めた。

 2試合ともに接戦から勝ち抜く勝負強さを見せ、仁愛女子の真骨頂とも言える戦いぶりだったが「例年と比べるとそこまでにはたどり着いていない」と冨田典江監督。

 ただ、今年のチームは1年生6人と勢いがあり、今日の試合も思い切りのよさを存分に発揮。準々決勝のS1対決で勝利を手にした主将の芹川楓花も「全員が“自分が一本を獲る”という気持ちでプレーできていた」と今日の試合を振り返った。


準々決勝の相生学院戦でチームに勢いをつける2勝目を挙げた山口結捺(左)/菱井咲絵 (写真◎BBM)

 この結果、明日の準決勝は四日市商vs松商学園、岡山学芸館vs仁愛女子の対戦に決定。北信越からは松商学園と仁愛女子の2校がベスト4に名を連ねた。

 大会4日目の24日は、博多の森テニス競技場で男女団体の準決勝、男女個人の本戦1、2回戦が行われる。団体準決勝は3セットマッチ、個人戦本戦1、2回戦は8ゲームマッチで、ともに9時30分開始予定だ。

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編集部◎中野恵太 写真◎上野弘明、BBM

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