「最近の“オーバーサイズ”は90年代を思い出させる」ウェアの流行とユニクロのライフウェアを語るフェデラー
ユニクロの特別インタビューに応じたロジャー・フェデラー(スイス)。2021年シーズンの展望、テニスウェアの変化、日本への思い、好きなユニクロのライフウェアについて語った。
「2021年は面白い1年になるだろう。昨年もコロナウイルスの影響で大変だったが、今年も多くの選手にとって難しい1年になる。私は膝に2度の手術を受けたが、現在の情勢から見たら些細な問題でしかないだろう。でも、私はここで完全復帰を目指している。今の自分がどこまでできるか、自分の中にどのくらい燃料が残っているのかを見てみるのが凄くエキサイティングだ。その燃料は私の中ですでに燃えており、再び試合を戦うことが待ちきれない。膝がよくなってきたことには満足している。予想よりも完治に時間がかかってしまった。それでも、ケガの期間はほとんど移動もせず、家族と一緒に過ごす貴重な時間になってよかった」
20年近く第一線で戦う中で、どのように成長してきたのか。
「新しいテニスのスタイルに順応できたと思う。変化した内容の詳細を見ると、かなり大きな変化があった。フットワーク、技術、ラケット、ストリングの種類、ストリングの張り方などがこの20年で大きく変わった。それに順応できたのは自分でも凄いことだと思う。今も20年前と同様に最高のプレーができているのは誇らしい。素晴らしいチームにサポートしてもらっている。フィジカル、モチベーション、ツアーを楽しく回れるようにして、すべてをうまくオーガナイズしてくれているんだ」
39歳になってもトップレベルを維持する秘訣は気持ちの持ち方だという。
「試合のコートに立つとき、いまでもダイナミックで気持ちは若い頃のままさ。いつでもうまくなりたいと思い、現状に満足することはない。その気持ちこそが、今もトップ選手の中の一人でいられる要因だと思う」
若い頃に比べてテニスウェアの着こなし方、流行が大きく変わったという。
「自分の着こなし方はよくなったとは思うよ(笑)。若い頃はだらしなかった。というより、何を着ていいか分からなかったんだ。今は自分が何を着ているのかに自信を持たなければいけないと思っている。いつもアドバイスされてきたのは“ウェアを着るのは自分で、ウェアが自分を着る訳ではないんだ”という言葉。チャンスがあれば(新しいウェアに)挑戦することだ。そして何を着たときに一番快適なのかを見極めればいい」
現在のオーバーサイズの流行は、90年代を思い出させるようだ。
「自分にとってよかったのは1981年に生まれ、90年代に育ったことだ。あの頃はぶかぶかの大きいウェアが流行っていた。それが今はすごくフィットしたウェアが主流となっている。特にコート上ではぶかぶかで少しだらしないところから、きちっとしたウェアに変化した。でも、いままたぶかぶかの着こなしが復活しているよね。僕にとっては90年代に戻ったような感覚になる。いろいろ好みは変わったけど、いまはウェアをスタイリッシュで流行りに流され過ぎず、クラシックで、ちょっとだけワンポイントが入ってモダンなデザインになっていればいい。その中で流行のものも少し取り入れたいと思う」
5月30日に開幕するフレンチ・オープンでフェデラーが着用予定のウェア
以前に家族で日本を旅行してから、妻が1ヵ月住んでみたいと言い、娘が日本語を勉強し始めるなど、家族で多大な影響を受けている。
「日本旅行は素晴らしい経験だった。初めての新幹線(ブレットトレイン)で初めての京都だった。今でも家族でまた日本を旅したいねと話している。ユニクロのブランドを支えている人々のことをもっとよく知りたいんだ。それに子供たちに日本をもっと見せたい。娘の一人は日本語を勉強し始めているんだ。10歳で旅行をして影響を受け、その国の言語を学び始めた。それほど家族みんなにとって刺激が大きい旅だったんだ。妻には、日本で1ヵ月くらい滞在してみない?と言われたほどだ。実現すれば、日本のもっといろんなよいところが見えて、家族みんなにとって素晴らしい経験になるはだろう」
ユニクロのグローバルアンバサダーという役割は、名誉と同時に責任も大きいようだ。
「何よりもまず、大きな名誉だよ。ユニクロのグローバルアンバサダーとして会社の本部に行き、柳井会長やその家族、その下で働いている人々の一生懸命働いている姿を見て、アジアの中でユニクロがどれほど大きな存在なのか、どれほど多くの店舗があるのかが分かった。従業員の数も物凄い。それを見ると、自分には非常に大きな責任があると思う。自分がブランドのパートナーになったことをうれしく、誇りに思っていることを彼らに伝えたい。そしてこの先何年も素晴らしい関係を築きたい。いまはまだ素晴らしい旅の始まりでしかないからね」
ユニクロのライフウェアの中で欠かせないのはジーンズとウルトラダウンジャケットだという。
「ジーンズが大好きだね。ユニクロの最近のジーンズは本当に素晴らしいと思う。ホワイトジーンズは夏によく履いているし、冬、秋、春はクラシックなブルーのジーンズがメインになる。本当に素晴らしいよ。ULD(ウルトラライトダウンジャケット)も最高だよ。今ではアウターだけじゃなく、中にも着ることができるね。持ち運びにも便利だし、凄く着心地がいい。その2つが、自分が今一番好きなユニクロのシリーズかな」
ライフウェア・シリーズはシンプルで組み合わせやすく、ツアーで遠征が続くときにかさばらず、大いに役立っているという。
「ライフウェアはユニクロのすべてだ。幅広いアイテムが揃っている。長く着られて品質も素晴らしい。ユニクロの服だけでいろんなスタイルが実現できる。しかも格好いい。みんなどれだけ着心地がいいか、どれだけバリエーションがあるのかを忘れてしまっていると思う。手軽に手に入り、組み合わせるのも簡単だ。特に自分のように遠征が多いと、クローゼットを丸ごと一緒に持っていくことができない。そこでユニクロの基本ウェアを持って行けば、移動先でいろんなバリエーションで変化をつけて着ることができる。ライフウェアはそんな自分にとって大きな助けになっているよ」
写真◎ユニクロ
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Related
Pick up
-
PR | 2024-10-20
『ノアから世界へ』——ノア・テニスアカデミー所属、駒田唯衣選手&富田悠太選手インタビュー
全国に35校のテニススクールを展開する業界大手の『ノアイ
-
2024-10-27
第63回テニマガ・テニス部「テニス丸ごと一冊サービス[増補版] 解説編』キャンセル待ち受付中
キャンセル待ち受付中=====テニマガ・テニス部 部活プ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ