ワイルドカードのドレイパーがまたも勝利で準々決勝進出 [シンチ選手権]

写真はジャック・ドレイパー(イギリス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「シンチ選手権」(ATP500/イギリス・ロンドン/6月14~20日/賞金総額142万7455ユーロ/グラスコート)の男子シングルス2回戦でワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦した地元選手のジャック・ドレイパー(イギリス)がアレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)に7-6(5) 7-6(0)で競り勝ち、またも驚きの勝利を挙げた。

 これは彼にとって、APツアー本戦での2勝目に過ぎない。彼は月曜日の1回戦で第2シードのヤニク・シナー(イタリア)を7-6(6) 7-6(2)で破り、記念すべき初勝利を飾っていた。世界ランクはシナーが23位で、ドレイパーは309位だ。ドレイパーは2年前にも同大会出場を目指したが、その際には予選でブブリクに敗れていた。

 第2セットで劣勢に立たされていたブブリクは巻き返して2度目のタイブレークに勝負を持ち込んだが、ドレイパーは落ち着きを取り戻してタイブレークでは相手に1ポイントも与えなかった。

「最後のほうには台無しにしてしまったかと思ったけど、頑張り続けた甲斐があったよ」とドレイパーは試合後に観客たちに向かって話した。

「サポートをありがとう。皆さんの応援のおかげで勝ちきることができた。皆さんの前でプレーするというのは素晴らしいことだ」

 同じ地元選手のキャメロン・ノリー(イギリス)にとっても、水曜日はいい日だった。彼は第5シードのアスラン・カラツェフ(ロシア)を7-5 6-2で倒し、次の準々決勝でドレイパーとのイギリス人対決に臨むことになった。

 そのほかの試合では第4シードのアレックス・デミノー(オーストラリア)がジョン・ミルマン(オーストラリア)との同胞対決を6-1 6-3で制し、前週のシュツットガルトで優勝したばかりのマリン・チリッチ(クロアチア)は第8シードのファビオ・フォニーニ(イタリア)を6-3 7-6(4)で下し、勝ち上がった両者の準々決勝での対戦が決まった。

 また木曜日には、元世界1位のアンディ・マレー(イギリス)が第1シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)と2回戦で顔を合わせる。ワイルドカードで出場したマレーは火曜日にブノワ・ペール(フランス)をストレートで退け、今季のツアー大会でマッチ2勝目をマークしていた。

 イギリスのナンバーワンで第6シードのダニエル・エバンズ(イギリス)は、アドリアン・マナリノ(フランス)と準々決勝行きをかけて対決する。

 またマレーはこの日、吉報を受け取った。彼は6月28日に開幕するウインブルドンに、ワイルドカードで出場できることになったのである。

 昨年の大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックにより、開催中止となっていた。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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