マレーがクイーンズクラブでおとぎ話のカムバックを実現、ロペスは単複2冠達成 [フィーバーツリー選手権]
「フィーバーツリー選手権」(ATP500/イギリス・ロンドン/6月17~23日/賞金総額221万9150ユーロ/グラスコート)でアンディ・マレー(イギリス)がフェリシアーノ・ロペス(スペイン)と組んだダブルスで優勝し、臀部の手術からのおとぎ話のような帰還をやってのけた。ダブルス決勝に先立ち、シングルスのタイトルを獲得していたロペスは、単複優勝で2冠を達成することになった。
ロペスは、このロンドンのグラスコート大会で単複を制した1997年のマーク・フィリポーシス(オーストラリア)以来の選手となった。
マレーは今週まで、5ヵ月間をテニスから離れて過ごしていた。ロペスがシングルス決勝でジル・シモン(フランス)に6-2 6-7(4) 7-6(2)で競り勝った少しあとに、マレーとロペスはダブルス決勝でラジーブ・ラム(アメリカ)/ジョー・ソールズベリー(イギリス)を7-6(6) 5-7 [10-5]で倒して優勝を決めた。
臀部の手術の146日後、マレーは目覚ましい週を鮮やかに締めくくった。今年1月、彼は毎日のように自分を苛んでいる痛みがあまりにひどいとウインブルドン後の引退を示唆していたのだ。
グランドスラム大会優勝歴3回のマレーは、ダブルスにおいて兄のジェイミー・マレー(イギリス)と組んで優勝した2011年東京以来となるタイトルを獲得する過程で、痛みを感じることなくのびのびとプレーしていた。
彼は今、自信を胸に7月1日から始まるウインブルドンへ向かっていくことになる。マレーはウインブルドンでシングルスはプレーしないが、男子ダブルスではピエール ユーグ・エルベール(フランス)がパートナーになることがすでに確認されている。
マレーとロペスは木曜日のダブルス1回戦で、第1シードのセバスチャン・カバル/ロベルト・ファラ(ともにコロンビア)を倒すまで、大会で一緒にプレーしたことは一度もなかった。
彼らは土曜日に、日没順延となっていたダニエル・エバンズ/ケン・スクプスキ(ともにイギリス)に対する準々決勝を終わらせてから、すぐにまたヘンリー・コンティネン(フィンランド)/ジョン・ピアース(オーストラリア)との準決勝を戦い、決勝進出を決めていた。
土曜日にシングルス準決勝を含めて3試合をプレーすることを強いられたロペスは、日曜日にも単複合わせ、総じてほぼ5時間プレーすることになった。
37歳にしてシングルス優勝を遂げたロペスは、このグラスコート大会の最年長チャンピオンとしてのステイタスをふたたび確立した。彼は2017年に優勝した際に、すでに今大会の最年長チャンピオンとなっていた。
この日、2年前の大会の決勝でマリン・チリッチ(クロアチア)を破ったとき以来となるツアー決勝をプレーしたロペスは、34歳のシモンによってハードワークを強いられた。
ロペスは直面したブレークポイントのひとつを例外にすべてを凌ぎ、13回あったブレークチャンスのうち3回をものにして、2時間49分の死闘の末に勝利をつかんだ。シモンに対するこれ以前の7度の対戦のうち5度にロペスは勝っており、グラスコートでの4対戦ではすべてで勝者となっていた。
ロペスはワイルドカード(主催者推薦枠)で出場して優勝までこぎつけた。そのようなことが起きたのは、ピート・サンプラス(アメリカ)がティム・ヘンマン(イギリス)を倒して優勝した1999年以来のことだ。
彼はまた、ケン・ローズウォール(オーストラリア)が43歳にして香港グランプリに優勝した1977年以降でツアーレベルの大会で優勝した最年長プレーヤーとなれたはずだったが、ロジャー・フェデラー(スイス)がやはり日曜日にハレで10度目のタイトルを獲得し、この栄誉でロペスに先んじた。 (C)AP(テニスマガジン)
※トップ写真はロンドンで優勝したアンディ・マレー(イギリス/左)とフェリシアーノ・ロペス(スペイン)のペア
LONDON, ENGLAND - JUNE 23: Andy Murray of Great Britain and partner Feliciano Lopez of Spain celebrate match point in the mens doubles final against Rajeev Ram of The United States and Joe Salisbury of Great Britain during day seven of the Fever-Tree Championships at Queens Club on June 23, 2019 in London, United Kingdom. (Photo by Alex Morton/Getty Images)
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