セレナが2回戦を前に棄権を発表「歩くのにも苦労している」 [フレンチ・オープン]
今年最後のグランドスラム「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦9月27日~10月11日/クレーコート)の本戦4日目は、男女シングルス2回戦と男女ダブルス1回戦が行われた。
39歳のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)は「歩くのにも苦労している」と話し、24回目のグランドスラム制覇を目指す今回の挑戦を終わらせた。彼女はアキレス腱の故障により、2回戦開始の直前に棄権を発表した。
3週間前のUSオープン準決勝で敗れたセレナは、その際に足首を痛めた。彼女はそれを「まずいタイミング」「不運」と呼び、これが将来的にタイトルの追及を続けられなくなることを意味している訳ではないのだと自分に言い聞かせていた。
もう少しシンプルに言えば、セレナは「しっかり回復するための十分な時間」を持つことができず、「4~6週間は何もせずに休まなければならない」状態だった。
突然の発表は、第6シードのセレナがワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したツベタナ・ピロンコバ(ブルガリア)と対戦するためフィリップ・シャトリエ・コートに向かう約1時間前になされた。さらにセレナは、2020年にもう大会に出場しない可能性は「かなり高い」と言い沿えた。
彼女は試合のためにウォームアップをしようとしたが、そこで戦うことはできないと悟ったのだと明かした。彼女はコーチのパトリック・ムラトグルー氏と話し、「私たちは一緒に考えて、今日プレーするのは私にとって最善ではないという結論に至った」と説明した。
これはセレナにとって、2回戦で敗れた2014年フレンチ・オープン以来となるグランドスラム大会におけるもっとも早い段階での敗退だった。
彼女は2018年にも胸の筋肉の負傷を理由に、マリア・シャラポワ(ロシア)との4回戦の開始前に棄権を決めている。それはセレナにとって、出産後に初めて参加したグランドスラム大会だった。
彼女は続くグランドスラム6大会のうち4度決勝に至ったが、その都度敗れた。グランドスラムのシングルスでオープン化以降トップとなる23回の優勝を誇るセレナは、マーガレット・コート(オーストラリア)の持つ全時代を通しての最多記録である「24」に並ぶことを目指している。
「言うまでもなく、私はテニスをプレーするのが好きよ。私は競い合うのが好きなの。コートに立つことを愛しているわ。これは私の仕事なの。ずっと私の仕事だった。私はまだ、かなり上手にやってるわ」とセレナは語った。
「だから自分がもはや上手くできないと感じる日まで――そうなったら“分かったわ”となるでしょうけど――、続けるつもり。私は今、追い続けている『何か』のすごく近くにいる。ほとんど到達しかけていると感じているの。だから私は進み続けているのだと思っているわ」
今月初頭のニューヨークでセレナは準決勝に進出し、そこでビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)に6-1 3-6 3-6で敗れた。
その試合の第3セットでセレナはアキレス腱を伸ばし、前屈みになって左脚の下部を掴んでトレーナーを呼んだ。彼女はメディカルタイムアウトを取ってテーピングを施してもらいプレーを続けたが、勝利を掴むことはできなかった。
「何とか少しはよくすることはできたけど、長期的に考えなければならないわ。この大会で私はこの状態で勝ち進んでいけるだろうか? 私にはそれが可能であるようには思えなかった」とセレナは打ち明けた。
「それに私は、歩くのにも苦労している。だからそれは、私が回復に努めるべきなのだというという動かぬ証拠なのだと思ったわ」(APライター◎ジェローム・パグマイア&ハワード・フェンドリック/構成◎テニスマガジン)
※写真はリモートで行われる記者会見に向かうセレナ・ウイリアムズ(アメリカ/先頭)
PARIS, FRANCE September 30. Serena Williams of the United States leaves her remote interview behind glass after pulling out of the tournament through injury during the French Open Tennis Tournament at Roland Garros on September 30th 2020 in Paris, France. (Photo by Tim Clayton/Corbis via Getty Images)
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