内島舞子/西飛奈(白鵬女子)が高校ラスト・イヤーを優勝で飾る [北信越インターハイ]

内島舞子/西飛奈(白鵬女子)写真◎菅原 淳


 第78回全国高等学校対抗テニス大会および第111回全国高等学校テニス選手権(北信越インターハイ テニス競技/8月2~4日 団体戦、8月5~8日 個人戦/浅間温泉庭球公園、やまびこドーム、信州スカイパーク庭球場/砂入り人工芝コート)の7日目は男女シングルス決勝と男女ダブルス決勝が行われた。※決勝は3セットマッチ(第3セットは10ポイントマッチタイブレーク方式)。

 女子ダブルスの決勝は、神奈川代表対埼玉代表の同地区3年生対決。第1シードの内島舞子/西飛奈(白鵬女子)が金子さら紗/中川由羅(浦和麗明)を6-1 6-7(5)、第3セットの10ポイントマッチターブレークを[10-8]で制し、優勝を飾った。一昨年の1年生のときに、インターハイでいきなりベスト4に入った内島/西。その年の全日本ジュニア16歳以下のタイトルも獲り、これからもっと上を目指そうというときに新型コロナウイルスのため昨年は目指す大会が次々中止になった。そして今年は、「高校生活最後の集大成として、優勝して笑顔で終わろう」と大会に臨んだ。

「高校の中で一番大きな大会だから緊張するけど、気持ちで負けないように強気でいく」と内島。内島の速いペースを生かすことは必勝パターンのひとつという西が、第1セットの最初のサービスを担った。4ポイント連取でゲーム獲得。その後も、ポイント、ゲームを素早く積み重ね6-1でセットを取った。


内島舞子(左)/西飛奈(白鵬女子)

「緊張で、大事に大事にプレーしていたら思いきりがなかった。強気で打つほうが最後は勝つと気持ちを切り替えた」中川と「負けているときはやるしかないの気持ち」の金子がスイッチが入れる。第2セットはサービスキープを続け、ワンブレークずつでタイブレークに入った。

 4-1、5-4とリードしたのは内島/西。だが、「負けているときはやるしかない」の金子/中川が逆転に成功し、ファイナルセットに持ち込んだ。


金子さら紗(後衛)/中川由羅(浦和麗明)

 金子は、「負けているときはやるしかないの気持ちだけど、リードしたときにミスをしてくれないかと思ってしまう」と言った。タイブレークを取り、後者の気持ちが顔を出す。第3セットの10ポイントマッチタイブレークで、「入りから強気で」と気持ちを確認した内島/西が5-0とリードした。リードされると強い金子/中川が5-5に追いつく。だがリードが奪えない。

 内島/西はそれまでと変わらずに、話し合ってポイントを取る形を実戦し続け、9-6でマッチポイント。金子/中川は9-8まで追いすがったが、あと1本はコートに入らなかった。

 中川は「自分たちの甘い部分が出てしまった」、金子は「自分の自信のなさが出てしまった」と反省がある。だが、「3回戦(対松商学園)で負けていてもおかしくなかった大会で準優勝ができてよかったです」。



 しめし合わせた訳でもなく、小学生の頃から巡り合わせでずっとペアを組んできた内島/西。長年に多くのフォーメーションを身につけ、それを実践できた大会だった。「テニスは自分たちの形があっても、相手あってのことで同じにはならない。相手と流れを見て、自分で考えながらプレーしないさいとずっと言ってきた。ふたりが毎ポイント考えながらやっているのを見て、自分の心との勝負に勝てたかなと思います」と兼城悦子コーチ(白鵬女子)は言った。

 ふたりで力を合わせて勝ち獲った優勝。高校卒業後は別々の道を進むことになる。高校で一番の思い出を尋ねると、お互いの顔を見て「今日の優勝」と答えた。

編集部◎青木和子 写真◎菅原淳

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