シナーがマクドナルドとの激闘を制してATP500の大会で優勝した初のティーンエイジャーに [シティ・オープン]
ATPツアー公式戦の「シティ・オープン」(ATP500/アメリカ・ワシントンDC/8月2~8日/賞金総額204万6340ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で第5シードのヤニク・シナー(イタリア)がマッケンジー・マクドナルド(アメリカ)に7-5 4-6 7-5で競り勝ち、ATP500の大会で優勝した初のティーンエイジャーとなった。
試合全体を通し、シナーのほうが優位に立っているように見えた。そしてほぼ3時間に渡る激闘の末、ようやくシナーは勝利を掴むことができた。
「スコアで常にリードしていながら、それをなかなか決めきれないというのは簡単な状況じゃないよ。僕は何とか落ち着きを保ち、チャンスを掴もうと奮闘していたんだ」とシナーは振り返った。
これは19歳のシナーにとって、苦しい戦いだった。マクドナルドは第1セットを落とす前に10本のセットポイントを凌ぎ、シナーは第3セット5-2からの2マッチポイントを決め損ねた。マクドナルドはそこから挽回して5-5と追いついて混戦に持ち込むことに成功したが、最終的に彼は一歩足りなかった。
マクドナルドのバッククハンドがネットにかかった瞬間、シナーはついに勝者となった。彼は片手でラケットを上げ、もう一方の手でナンバーワンのサインを作って勝利を祝った。
「僕は可能な限り食い下がった。言うまでもなくヤニクは偉大な若手選手であり、今日の彼は僕を本当に激しく追い立てた。そして僕は、コートですべてを出し切ったと思う」とマクドナルドは表彰式で語った。
8月16日に20歳になるシナーはATPツアーでキャリア3つ目、今季ふたつ目のタイトルを獲得した。彼は52年の大会史上で初のイタリア人決勝進出者であり、2001年に18歳で優勝したアンディ・ロディック(アメリカ)、2008年に19歳で制したフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)に次ぐ3番目に若いチャンピオンとなった。
2009年にこのカテゴリーが誕生して以来、10代プレーヤーはATP500大会の決勝で0勝5敗だった。
「人々は最年少とか何かに注目するけど、僕はそのようなことは重視しない。僕よりもいい成績をおさめている選手はたくさんいるし、誰が最年少とかそういうことは重要じゃないよ。僕はとにかく上達したいから、一生懸命に練習するんだ」とシナーはコメントした。
初のツアー決勝をプレーした26歳のマクドナルドは、最後までシナーを追い込んだ。彼は今大会でシナーから唯一のセットを奪い、第3セットで先にブレークされたあとも追いついて激しく食い下がった。結局シナーは最後にもう一度ブレークし、試合に終止符を打った。
シナーが第1セットを取りはしたが、マクドナルドは数多くあったすべてのセットポイントで奮闘することで試合の雰囲気を作った。彼はだ1セット4-5のサービスゲームで6つのセットポイントを凌ぎ、5-6からのゲームでもさらに4本をセーブした。マクドナルドはそのセットで2度のブレークに成功したが、自分のサービスゲームを3度落とした。
これに先立ちダブルス決勝が行われ、第4シードのレイブン・クラーセン(南アフリカ)/マクラクラン勉(イカイ)が第2シードのニール・スクプスキー(イギリス)/マイケル・ビーナス(ニュージーランド)を7-6(4) 6-4で倒してコンビ2勝目を挙げた。(APライター◎ノア・トライスター/構成◎テニスマガジン)
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/17314/images/3f44dad999f2f380f3c16f5ae59024b1543545ef.jpg?w=1200)
男子ダブルスで優勝を飾ったレイブン・クラーセン(南アフリカ/右)とマクラクラン勉(イカイ)(Getty Images)
写真◎Getty Images
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