またしても荒天で予定をこなせず、女子シングルス1回戦と女子ダブルス予選決勝をようやく終える [インカレ]
全日本学生テニス連盟が主催する学生テニス日本一を決める“インカレ”ーー「2021年度全日本学生テニス選手権大会(男子89回/女子65回)」(三重県四日市市・四日市テニスセンター/予選8月12日〜、本戦16~23日/ハードコート)は17日、女子シングルス1回戦32試合と女子ダブルス予選決勝(残っていた4試合)を行った。
予定していた男子シングルス2回戦(ドローのトップハーフ)は荒天のため、翌18日に順延。大会は、予選が始まった12日から連日雨に悩まされており、スケジュール調整に追われている。すでに予備日の23日も使用してスケジュールを組んでいる状況だ。
女子シングルス1回戦32試合の中から、1年生は齊藤瑠奈(亜細亜大)、谷美七海(早稲田大)、梶野桃子(早稲田大)、鈴木渚左(明治大学)の4人が2回戦に勝ち上がった。32人いる1回戦勝者のうち6人が早稲田大で、2回戦が初戦の選手と合わせると9人と、もっとも多くの選手を2回戦に送り込むことになった。
予選勝者24人のうち1回戦を勝ち上がったのは11人。2回戦を戦う64人の大学別人数を見ると、上位は早稲田大9人、慶應義塾大7人、明治大と関西大が5人、亜細亜大と筑波大が4人と続く。
昨年度のインカレは、新型コロナウイルス感染拡大のため、開催時期を8月から11月にずらして行われた。その際、予選は実施されず挑戦する機会を失った選手たちがいる。
3年生の原田真実子(山梨学院大)もそのひとり。悔しい思いをばねに今年初めてインカレの本戦出場権を手にした。そして1回戦で同じ3年生で予選を勝ち上がった前田優歩(早稲田大)を6-0 5-7 [10-2]で倒して初勝利を挙げた。
一昨日、ダブルスは予選1回戦で負けており、そのあとのシングルス本戦だけに気持ちが入っていたという原田は、「自分のテニスは走って、泥臭く、気持ちで戦うスタイル。この試合は強い気持ちでできてよかったです」。前田に対しては、「早いテンポでラリーをするネットがうまい選手なので、相手のペースにさせないように低くボールをコントロールした」。特に、前田の高い打点からの強打、ネットへの動きに対して見せた片手打ちバックハンドスライスは、ロブを含め見事なコントロールだった。
実は原田と前田は、2017年の福島インターハイで女子ダブルス決勝を争っている。原田/吉岡希紗(四日市商業、現早稲田大3年)は前田/我那覇真子(沖縄尚学、現筑波大4年)に3-6 6-3 6-7(5)で敗れた。以来、ダブルスで対戦したことはあったが、シングルスは初対戦だった。
前田優歩(早稲田大学3年)
第2セットは前田が主導権を握った。試合は第3セットの10ポイントタイブレークへ。「第2セットを取ったほうが有利だから、状況を変えないといけないと思った。ボールが浅くなっていると思ったので、とにかく深く打って、打点を高くとらせるように変えた」と原田。すると前田のフォアハンドがくるい始め、走って拾って、ボールをコントロールし続ける原田の前に、前田はミスを止めることができなかった。
巡り合わせとは面白いもので、次に原田が対戦する相手は、同じく福島インターハイ決勝でネットを挟んで戦った我那覇だ。
18日は男女シングルス2回戦が行われる。またしても天候不順が想定されるだめ、大会側は晴用(アウトドアコートを含む16面使用)と雨用(屋根付きコート8面のみ使用)の2種類のスケジュールを用意している。18日朝6時45分頃、公式サイトとTwitterを通じ、どちらのスケジュールで進行するか発表する予定にしている。試合開始は8時15分の予定。※雨用で進行が決定
編集部◎青木和子 写真◎BBM
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