世界76位のタイヒマンが快進撃でキャリア最大のタイトルに王手「全力で臨むだけ」 [ウェスタン&サザン・オープン]

写真はジル・タイヒマン(スイス)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦の「ウェスタン&サザン・オープン」(WTA1000/アメリカ・オハイオ州シンシナティ/8月16~22日/賞金総額183万5490ドル/ハードコート)の女子シングルス準決勝が行われ、世界ランク1位のアシュリー・バーティ(オーストラリア)と同76位のジル・タイヒマン(スイス)がタイトルをかけて対決することになった。

 第1シードのバーティがアンジェリック・ケルバー(ドイツ)を6-2 7-5で倒し、ワイルドカード(主催者推薦枠)で出場したタイヒマンは第5シードのカロリーナ・プリスコバ(チェコ)を6-2 6-4で退けた。

 男子のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)とアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を含め、ファイナリスト4人全員がシンシナティで初の決勝に挑むことになった。

 決勝への道程ですでに世界ランク2位の大坂なおみ(日清食品)と同12位で東京オリンピック金メダリストのベリンダ・ベンチッチ(スイス)を破っていたタイヒマンは、快進撃を続けて現ウインブルドン優勝者との対決に漕ぎつけた。

「本当に素敵だわ。素晴らしいチャレンジよ。センターコートで世界1位との決勝での対戦…。全力で臨むだけだわ」と左利きのタイヒマンはコメントした。

 ウインブルドン準決勝と同じカードだったこの試合でバーティはケルバーの1本に対して12本のサービスエースを奪い、ダブルフォールトはバーティが1本でケルバーは3本だった。

「私は自分のサービスゲームでかなりいい仕事をしたと思うわ。サービスが好調だったおかげで何度か楽にポイントを取ることができた。アンジーはテニス界屈指のリターナーで、私はそこを崩したいと思っていたの」とバーティは振り返った。

 一方で敗れたケルバーはバーティについて、「彼女は今、とても自信に満ちているわ。彼女は本当にいいプレーをしているし、サービスがいい。それは彼女の大きな武器であり、同時に賢くトリッキーなプレーもする。彼女はどこにボールを送るべきか、重要な瞬間にどうプレーすべきかを知っているのよ。だからこそ彼女は、今の地位を維持しているのよ」と分析した。

 プリスコバは目前で敗れ、ウインブルドン決勝の雪辱を果たすチャンスを逃した。

「今日は自分のベストテニスができていなかったと感じたけど、彼女のプレースタイルはやりやすいものではないわね。彼女は左利きで、サービスが素晴らしかった。彼女は自信を持って、スピーディにプレーしていたわ」とプリスコバはタイヒマンについて話した。

 ダブルスは決勝が行われ、サマンサ・ストーサー(オーストラリア)/ジャン・シューアイ(中国)が第6シードのガブリエラ・ダブロウスキー(カナダ)/ルイーザ・ステファニー(ブラジル)を7-5 6-3で下してノーシードから優勝を飾った。

 昨年の大会は新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの中での移動を考慮し、USオープン会場でもあるフラッシングメドウでUSオープン直前に行われていた。(C)AP(テニスマガジン)


女子ダブルスで優勝を飾ったサマンサ・ストーサー(オーストラリア/左)とジャン・シューアイ(中国)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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