インターハイ覇者が男女ともに敗れる、男子は田中佑がインターハイ決勝のリベンジ [2021全日本ジュニアU18]
公益財団法人日本テニス協会(JTA)などが主催する「DUNLOP全日本ジュニアテニス選手権'21 supported by NISSHINBO」(大阪府大阪市・ITC靱テニスセンター、江坂テニスセンター/8月23~30日/ハードコート)の大会6日目は、全年代の男女単複準々決勝が行われた。
靭会場で行われている18歳以下の男子シングルスでは第1シードの原﨑朝陽(関西/ノアTA垂水)と第3シードの三好健太(関東/桜田倶楽部)の上位シードなどがベスト4入りし、18歳以下の女子シングルスは第2シードの石井さやか(関東/HSS)が生き残りの中で唯一の一桁シードとなった。
◇ ◇ ◇
男子注目のカードは、インターハイ・チャンピオンで第12シードの小泉煕毅(関東/TeamSatelliteさくら野火止)と高校センバツ個人戦優勝の田中佑(関東/湘南工科大学附属高)の一戦。インターハイ決勝の再戦でもあったが、インターハイでは6-4 4-6 [4-10]で敗れた田中が6-4 6-2と快勝した。
リベンジへの固い誓いを抱いて試合に臨んだという田中は、「インターハイの反省点は、ファーストを取ってから力んでラケットが振れなくなったこと。今回はどんな状況になってもリラックスして自分のプレーをしようと心がけている」と言葉通りの安定した試合運びを見せた。
準決勝の相手は同じ関東勢の石川真輝(関東/東海大学菅生高)。インターハイの準決勝で倒した相手であり今日の自分自身と立場が重なるが、「ここまでスコア的にもあまり競っていないので、体力的にも余裕があるしテニスもいい状態」と自信を覗かせる。
インターハイ決勝のリベンジに成功した田中佑(関東/湘南工科大学附属高)(撮影◎牛島寿人 / HISATO USHIJIMA)
一方の女子は、インターハイの優勝者と準優勝者がここで姿を消した。約3週間前のインターハイでは全国大会初出場にして優勝という快挙を遂げた丸山愛以(東海/四日市商業高)だが、第2シードの石井に1-6 3-6と完敗。石井は今年のMUFGジュニアをはじめ数々の全国タイトルを獲得してきたが、全日本ジュニアは12歳以下での準優勝が最高成績だ。来週が16歳の誕生日だが、18歳以下のカテゴリーに挑み優勝を狙う。
インターハイの準優勝は伊藤あおい(関東/サリュートテニス専門学院)で今回は第3シードがついていたが、大橋麗美華(関東/荏原SSC)に6-3 4-6 1-6の逆転負けを喫した。
そんな中、インターハイ・ベスト4の吉本菜月(中国/岡山学芸館高)は第1シードの森岡きらら(関西/奈良国際TC)が2回戦で敗れたブロックから勝ち上がっている。準々決勝の相手は第8シードの長谷川晴佳(中国/野田学園高)。立ち上がりこそ「相手の球の高低差が大きかったので、タイミングを合わせにくくてミスが多くなった」と振り返ったが、徐々にリズムを掴み、終わってみれば6-3 6-1の快勝だった。
全日本ジュニアでは初のベスト4。第4シードの金子さら紗(関東/たちかわジュニアTA)を4-6 7-5 6-7(3)で破った第10シードの石川こころ(関西/トップランAIOI)との準決勝を前に、「全日本の優勝は小さい頃からの目標でした。一昨年やっとベスト8に入れて、インターハイもベスト4で、どんどん上がってきているのは自分でも感じている。今回はラストなので、優勝目指していきたい」と語った。(ライター◎山口奈緒美)
撮影◎牛島寿人 / HISATO USHIJIMA
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