「なおみのことは凄く心配している」マッケンロー氏 [USオープン]

USオープン直前のイベント『シティ・テイスト・オブ・テニス』で美声を披露するジョン・マッケンロー氏(Getty Images)


 テニス界のレジェンド、ジョン・マッケンロー氏がUSオープンの始まる前に、大会の見どころや大坂なおみ(日清食品)について語っていた。

「USオープンでのウイリアムズ姉妹(アメリカ)、ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)の不在は、まだそこまで有名でない選手、トップを狙って成長中の選手にとってビッグチャンス。ナダル、フェデラー、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が完全に支配する歴史上でもなかった時代に新たな選手の活躍が期待される。僕はグランドスラム7回優勝でもとんでもないと思うのに、彼らは20回も制している。セレナは明らかに男女を含めて史上最高のアスリート。テニスでの40歳は普通の生活では70歳のようなもの。これほど長く第一線でプレーしてきることは信じられない。そして多くのテニスファンにとって楽しみなのは、ジョコビッチが年間グランドスラムを狙っていること。男子テニスでは1969年のロッド・レーバー(オーストラリア)以来達成されていない。我々にとって大きな歴史の一部になる。若手が成長して、それを阻止できるかどうかに注目が集まる」

 大坂なおみ(日清食品)がメンタルヘルスの問題に苦しみ、提起もしている。

「僕が現役時代いつも叫んでいたのは、なぜかわかるかい? 泣くよりもいいからだ。もちろん、男女で違いはあるのだろうが。なおみは凄いことを成し遂げている。いま心配なのは、今後が彼女にとって厳しい状況になること。彼女の考えていることに我々も共感したが、フレンチ・オープンでは悪い状態から最悪の状態になってしまった。罰金を科すと言われて、科すなら科してくれと返答してしまった。そこでテニス界の権力者たちは彼女に出場停止処分を科すと言い始めた。これは悪いアイディアだ。それで彼女は棄権してしまった。テニス界にとっても負け、彼女も負け。そこは凄く心配している。彼女は世界トップの選手。彼女が最高のプレーを見せれば、USオープンで優勝できる力を持っている」(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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