9月24日から26日にかけてアメリカ・ボストンで開催される男子テニスの団体戦「レーバー・カップ2021」の初日第1試合でチーム・ヨーロッパのキャスパー・ルード（ノルウェー）がチーム・ワールドのライリー・オペルカ（アメリカ）を6-3 7-6(4)で下した。

「とても楽しかった。でもすごく緊張した。プレゼンテーションもあって、大きなスクリーンに自分の姿が映し出され、雰囲気が凄かったから。第1試合ということもあり、どんどん緊張が体に入ってきた。それでもいい試合ができた。立ち上がりに相手のサービスゲームをブレークして、それでかなり落ち着くことができた。アンフォーストエラーが少なかったし、プラン通りにプレーできた」

　今まで経験したことのない大会だった。

「コートで感じた感情をうまく言葉で表現するのが難しい。でもすべていいものばかりだった。キャプテンのビヨン・ボルグ（スウェーデン）は誰もが知っているテニス界のレジェンド。スウェーデン人で、ノルウェー人の僕にとっては憧れの存在だった。彼のことをよく観たり、聞いたりしてきた。彼のあとにビッグ3が出てきたけど、その存在の大きさは変わらず凄い。彼がベンチにいるのは物凄いこと。レーバー・カップの第1回大会が開催されたとき、彼の前でプレーすることを夢見てきた。偉大なキャプテンだ。素晴らしいチームメイトもいる。副キャプテンのトーマス・エンクイスト（スウェーデン）も大きな助けになってくれている。本当に楽しい経験だ」


スタンドから観戦したロジャー・フェデラー（スイス）（Getty Images）

　試合の初めの頃に、会場にいたロジャー・フェデラー（スイス）が紹介されたとき、どんな気持ちになった？

「第1セット3-1でのリターンゲームが始まるところだった。彼がスクリーンに映し出されると、皆が狂ったように喜んでいた。それだけ凄い存在だからね。ゾクゾクして寒気がしたよ。自分は“マッチモード”に入っていたのに、気持ちの中からブロックできないものだった。まだプレーできなくても、スタジアムに彼の姿があることは素晴らしい。テニス界で大きな存在だし、この大会を生み出したうちの一人でもある。彼はあれだけの大歓声を受けるだけの存在だ」

　オペルカは当然速いコートのほうが得意だが、今日のコートのコンディションはどうだったか。

「ハードコートにしてはかなり遅いほうだと思う。彼のサービスがそれほど速くなかった。特に3、4ゲームで消耗したボールだとより遅くなる。彼のサービスは強烈だけど、遅いコートは自分にとってアドバンテージになった。そして少し滑りやすかった。サーフェスの表面に少し砂が撒かれている。滑りやすいから長身の選手がコート内を走り回るのは、難しいかもしれない。その点も自分にとって少し有利になったと思う。それでも自分にとって素晴らしい勝利だったと思う」（テニスマガジン）