ロシアがスイスを2勝0敗で下し、新フォーマットのファイナルズ初代チャンピオンに輝く [ビリー ジーン・キング・カップ]

女子テニスの国別対抗戦「ビリー ジーン・キング・カップ(旧フェドカップ) by BNPパリバ ファイナルズ」(チェコ・プラハ/11月1~6日/室内ハードコート)の決勝で、ロシア(グループA)がスイス(グループD)を2勝0敗で下して13年ぶり5度目の栄冠に輝いた。
第1試合でダリア・カサキナ(ロシア)がジル・タイヒマン(スイス)を6-2 6-4で破ったあと、エース対決でリュドミラ・サムソノワ(ロシア)が東京オリンピック金メダリストのベリンダ・ベンチッチ(スイス)に3-6 6-3 6-4で逆転勝利をおさめた。
母国の優勝を決めたサムソノワは、「今はあまりに多くの感情が渦巻いている。信じられないわ。物凄く幸せよ」と語った。
22歳のサムソノワは前日のアメリカに対する準決勝でスローン・スティーブンス(アメリカ)を1-6 6-4 6-3で倒し、ベロニカ・クデルメトワ(ロシア)と組んだダブルスでも勝利をおさめていた。これはサムソノワにとって、ロシア代表として臨む初の大会だった。
元々プレーする予定だったエースのアナスタシア・パブリウチェンコワ(ロシア)が左脚のケガで棄権したため、サムソノワは最後の瞬間に彼女の代役としてコートに立つことになった。ロシア代表チームはメンバーの全員がトップ50プレーヤーで、層の厚さでカバーした。サムソノワは6月のベルリン決勝と9月のルクセンブルク準々決勝でベンチッチと対戦しており、いずれも勝者となっていた。
かつてフェドカップの名で知られたこの女子国別対抗戦の優勝チームには120万ドルの賞金が贈られ、さらに65万ドルをロシアテニス連盟(RTF)が受け取ることになる。
過去4度(2004~05年、07~08年)チャンピオンに輝いていたロシアだが、決勝に進出したのは2015年以来のことだった。スイスは1998年以来の決勝進出で初優勝を目指していたが、あと一歩届かなかった。
カナダと前回大会優勝国で第1シードのフランスに勝ってグループAを突破したロシアは、準決勝で第3シードのアメリカ(グループC)を2勝1敗で倒して決勝進出を決めていた。
スイスはチェコとドイツを連破して今大会でもっとも厳しいと見られていたグループDを突破し、準決勝では第2シードのオーストラリア(グループB)を2勝0敗で退け決勝の舞台に辿り着いていた。
プラハで開催された今回のファイナルズは、アーニャ・サバレンカ(ベラルーシ)、カロリーナ・プリスコバ(チェコ)、ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)らのビッグネームを惹きつけることができなかった。彼女たちは皆、水曜日からメキシコのグアダラハラで始まるWTAファイナルズに向けて準備を整える道を選んでいた。
ビリー ジーン・キング・カップは新フォーマットの採用を決定して本来なら2020年から12ヵ国が一堂に会するファイナルズで優勝国を決めることになっていたが、新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックによりキャンセルされていた。
ファイナルズでは12ヵ国が3チームによる4グループに別れて総当たり戦を行い、各グループの1位が決勝トーナメント(準決勝)に進出して優勝チームを決定する。試合はベスト・オブ・3セットマッチで行われ、シングルス2試合とダブルス1試合で争われる。(APライター◎カレル・ヤニチェク/構成◎テニスマガジン)
写真◎Getty Images
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