ケガによるブランクを乗り越えたリスクが2シーズンぶりのツアー3勝目 [リンツ女子]

写真は優勝を決めた瞬間のアリソン・リスク(アメリカ)(Getty Images)


 WTAツアー公式戦の「オーバーエスターライヒ・レディース・リンツ」(WTA250/オーストリア・リンツ/11月6~12日/賞金総額23万5238ドル/室内ハードコート)の女子シングルス決勝で、第8シードのアリソン・リスク(アメリカ)がジャクリーン・クリスティアン(ルーマニア)を2-6 6-2 7-5で倒してチャンピオンに輝いた。

 立ち上がりでブレークし合ったあと、グラウンドストロークで優位に立ったクリスティアンが2-2から4ゲームを連取して第1セットを先取した。リスクは第2セットでブレークポイントを凌ぎ、9本のウィナーを決めてセットオールに追いついた。

 第3セットで先にリードしたリスクは9分を要した4-3からのゲームでブレークバックを許し、次のゲームでは4度のブレークチャンスを掴み損ねてしまった。しかし諦めずに奮闘したリスクは5-5から決定的なブレークに成功し、最後はクリスティアンのバックハンドがアウトとなって試合に終止符が打たれた。

 これはリスクにとって、足のケガから回復して以来初となるツアー優勝だった。2年前に世界ランク自己最高18位をマークしたリスクはこのケガにより数ヵ月の戦線離脱を余儀なくされ、ランキングを73位まで落としていた。リスクは2014年天津と2019年スヘルトーヘンボスでタイトルを獲得ており、ツアー決勝での戦績は3勝8敗となった。

 リスクがツアー大会で決勝に進出したのは、ジャスミン・パオリーニ(イタリア)に敗れた9月のポルトロシュ以来で今季2度目だった。

 一方で世界100位のクリスティアンは、ラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)としてキャリア初のツアー決勝進出を実現した。彼女は予選決勝で敗れたが、同胞のソラナ・シルステア(ルーマニア)がふくらはぎの負傷で棄権したため本戦に繰り上がっていた。

 さらにクリスティアンは決勝への道のりで、ふたりの対戦相手がケガにより棄権したことでも恩恵を受けた。レベッカ・ピーターソン(スウェーデン)が2回戦の第1セット途中でリタイアを余儀なくされ、前日の試合で膝を負傷した第2シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)は準決勝を前に棄権した。

 これに先立ち行われたダブルス決勝では、第3シードのナテラ・ザラミズ/カミラ・ラヒモワ(ともにロシア)がワン・シンユー/ジェン・サイサイ(ともに中国)を6-4 6-2で下してコンビ初優勝を飾った。(C)AP(テニスマガジン)


女子ダブルスでツアー初優勝を飾ったナテラ・ザラミズ(ザラミズ/左)とカミラ・ラヒモワ(ザラミズ)(Getty Images)

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写真◎Getty Images

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