6度目の優勝を目指すジョコビッチがルードを下して初戦に勝利 [Nitto ATPファイナルズ]

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 男子トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」(ATPファイナルズ/イタリア・トリノ/11月14~21日/室内ハードコート)の大会2日目のシングルスはグリーン・グループのラウンドロビン(総当たり戦)第1戦が行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が第8シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)を7-6(4) 6-2で倒して幸先よく1勝目を挙げた。

 今大会に初出場のルードは、最初のゲームをいきなりブレークして好スタートを切った。ジョコビッチは30-40からロブを追うために向きを変えたときに転んでラケットを落とし、それを拾って何とか返球したがポイントはルードのものとなった。

 しかしルードはリードを守ることができず、ダブルフォールトを犯して3-3に追いつかれた。その後のジョコビッチは自分のサービスゲームを簡単にキープして相手のサービスにプレッシャーをかけ始め、タイブレークではルードを憔悴させることに成功した。

 会場のパラ・アルピツアーの速いコンディションにも助けられたジョコビッチは第1セットで21回あったファーストサーブからのポイントを1本しか落とさず、試合を通しても39回中35ポイントを取った。サービスエースの数はジョコビッチが10本で、ルードは9本だった。

 同大会で6度目の優勝を目指しているジョコビッチは、もし実現すればロジャー・フェデラー(スイス)の持つ最多記録に並ぶことができる。

 この日の試合後、ジョコビッチは年末世界ナンバーワンのトロフィーを授与された。彼がこの偉業を成し遂げたのはこれで7度目となり、子供時代のアイドルだったピート・サンプラス(アメリカ)の記録を破った。

 オンコートインタビューで“4歳か5歳のとき”にサンプラスを観てテニスに夢中になり、父にラケットを買って欲しいと頼んだことについてジョコビッチは詳しく語った。

「僕は今ここにいて、このトロフィーを7回も獲得した。7つはサンプラスよりひとつ多い数だ。信じられないよ」とグランドスラム大会を20回制したジョコビッチはイタリア語で観客たちに話した。

「夢は続いている。僕はこの素晴らしいスポーツをあと数年はプレーしたいと願っているんだ」

 34歳のジョコビッチはのちにそのときのコメントについて尋ねられたとき、あと何年プレープレーしたいかについての正確な数は頭にないと答えた。

「僕は今も変わらずテニスをプレーすることを楽しんでおり、競い合ったり最高のレベルでプレーすることが楽しいんだ。だから僕は自分自身に制限をかけたくないよ。世界1位にいるのだから、テニスから離れることを考える必要はまだない。僕は今、本当にいい位置にいるんだからね」

 USオープン決勝でダニール・メドベージェフ(ロシア)に敗れて『年間グランドスラム(同じ年に四大大会全制覇)』達成を逃したあと約2ヵ月の休息期間を取ったジョコビッチは、復帰戦だった今月のパリ・マスターズでタイトルを獲得した。彼はパリでの再スタートから、今日の勝利でマッチ6連勝を飾った。

 イブニングセッションでは、第5シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が2018年大会チャンピオンで第4シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)を6-4 6-4で退けた。水曜日に行われる第2戦はアフタヌーンセッションでジョコビッチとルブレフが、イブニングセッションではチチパスとルードが対戦する予定になっている。

 日曜日にはレッド・グループの第1戦が行われ、第2シードのメドベージェフと第3シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)が勝利をおさめていた。

 ATPファイナルズはATPツアー最終戦で、今季の成績上位8名(ダブルスは8組)のみで争われる。4人ずつのグループに分かれたラウンドロビンを行い、上位2名(ダブルスは2組)ずつが決勝トーナメントに進出する形式で行われる。(C)AP(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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