男子トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」（ATPファイナルズ／イタリア・トリノ／11月14～21日／室内ハードコート）の大会4日目のシングルスはグリーン・グループのラウンドロビン（総当たり戦）第2戦が行われ、第1シードのノバク・ジョコビッチ（セルビア）が第5シードのアンドレイ・ルブレフ（ロシア）を6-3 6-2で下して決勝トーナメント進出を決めた。

　同大会で6度目の優勝を目指しているジョコビッチは、もし実現すればロジャー・フェデラー（スイス）の持つ最多記録に並ぶことができる。

　ルブレフは最初のゲームでブレークに成功したが、そのあとはジョコビッチが自分のサービスゲームでほぼ完璧なパフォーマンスを見せた。ジョコビッチは各セットで2度ずつブレークし、12本目のサービスエースで勝利を決めた。

　ラウンドロビン第1戦でキャスパー・ルード（ノルウェー）に勝っていたジョコビッチは、グリーン・グループで2勝0敗となった。

「準備を万端に整え、いいスタートを切らなければならないことはわかっていた。僕は最初の試合と同じように、最初のサービスゲームを落とした。4-3まではお互いにかなりぴりぴりしたスタートだったけど、ニューボールになってから僕は何とか適切な瞬間に適切なショットを打つことができるようになったんだ」とジョコビッチはコメントした。

「僕は第1セットを取って、彼にさらなるプレッシャーをかけた。そして恐らくそこから僕は、コート後方からより一貫性のある安定したプレーをし始めた。今日の僕はサービスがよかったから、それが大いに助けになったよ。時間を与えないようにしてスピードに変化を加え、彼を“コンフォートゾーン”の外に置きたかったんだ」

　イブニングセッションでは第8シードのルードが1セットダウンから巻き返して第10シードのキャメロン・ノリー（イギリス）を1-6 6-3 6-4で倒し、決勝トーナメント進出に望みを繋いだ。1勝1敗で並んだルードとルブレフは、ベスト4進出をかけて金曜日に直接対決することになった。

　ノリーは2018年大会チャンピオンで第4シードのステファノス・チチパス（ギリシャ）は肘のケガで棄権を余儀なくされたため、補欠2番手として繰り上がり出場が決まっていた。

　ATPファイナルズはATPツアー最終戦で、今季の成績上位8名（ダブルスは8組）のみで争われる。4人ずつのグループに分かれたラウンドロビンを行い、上位2名（ダブルスは2組）ずつが決勝トーナメントに進出する形式で行われる。(C)AP（テニスマガジン）