マレーがオペルカを倒して2019年アントワープ以来のツアー優勝に王手「試合のたびによりよいプレーをしている」 [ATPシドニー]

写真はアンディ・マレー(イギリス)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「シドニー・テニス・クラシック」(ATP250/オーストラリア・ニューサウスウェールズ州シドニー/1月10~15日/賞金総額52万1000ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で元世界ナンバーワンのアンディ・マレー(イギリス)が第4シードのライリー・オペルカ(アメリカ)に6-7(6) 6-4 6-4で逆転勝利をおさめ、2019年10月のアントワープ以来となるツアー優勝に王手をかけた。

 2度に渡る股関節手術からカムバックしてランキングを上げようと奮闘しているマレーは世界ランク135位で、今大会にはワイルドカード(主催者推薦枠)で出場した。

「トロフィーを獲れたら驚くべき1年のスタートになるけど、僕にとっては既に素晴らしい週だ。バシラシビリやオペルカといったトッププレーヤーを相手にこのような4試合を続けることができるというのは、過去数年にやった何よりも大きな進歩と言っていいんじゃないかな。試合をするたびによりよいプレーをしているから、明日もまた一歩前進できるよう願っているよ」とマレーは試合後に語った。

 非常に競った第1セットはキープ合戦で進み、もつれ込んだタイブレークでマレーは1-5から巻き返して5-5と追いつく粘りを見せた。しかしオペルカはここでサービスエースを決め、結局タイブレーク8-6でセットを先取した。

 しかしマレーは第2セットの序盤に重要なブレークを果たして6-4でそのセットを奪取すると、第3セットではマレーのブレークチャンスが増え始めた。最初のふたつのサービスゲームは何とか持ち堪えたオペルカだったが、第9ゲームでついにブレークに成功したマレーが次のゲームをキープして試合を締めくくった。

 オペルカの弾丸サーブとパワフルなフォアハンドを前に守りに回る時間帯も多かったものの、武器のひとつである高いディフェンス力を発揮して何度か目覚ましいロブで長身の相手を抜き去ったマレーは「競った第1セットを落とし、あのようなサービスを打つ相手に対して挽回するのは容易ではないけど、僕は競うのが大好きなんだ」と試合を振り返り、手応えを口にした。

 マレーは最終日の決勝で、第1シードのアスラン・カラツェフ(ロシア)と対戦する。昨年のオーストラリアで突如頭角を現すとそれを踏切台にトップ選手への階段を駆け上ったカラツェフは、第3シードのダニエル・エバンズ(イギリス)を6-3 6-7(13) 6-3で倒して勝ち上がった。

 カラツェフは11-13と激しく競り合った第2セットのタイブレークを落としても気持ち的に折れることなく揺るぎない姿勢で第3セットを戦い、多様なショットをうまく使ってきっちり勝ちきった。

 試合後のオンコートインタビューで特にオーストラリアでいい活躍を見せる理由を聞かれたカラツェフは、「ここが好きだ。冬のヨーロッパから夏のオーストラリアにやって来て、天気はいいし雰囲気もいいしね。1年を新鮮な気持でよりエネルギーに満ちた状態で始めることができるんだ。それが理由だと思うよ」と答えた。

 地元優勝を飾った昨年10月のモスクワに続くシングルスでのツアー3勝目を目指すカラツェフは決勝に向け、「少し休み、メンタル的にも肉体的にも準備しなければならない」と気を引き締めた。(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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