「ノバクは自分勝手にここにいるんじゃない。大勢のファンに最高のテニスを見せるためにいるんだ!」ジョコビッチを再度擁護するキリオス

1月8日、ATPカップが開催されたシドニーで取材に応じたニック・キリオス(オーストラリア)(Getty Images)


 大騒動となっているノバク・ジョコビッチ(セルビア)を擁護する発言をしたニック・キリオス(オーストラリア)がふたたび国内メディアの取材に応じ、擁護する姿勢やオーストラリアの現在の状況などについて改めて明かした。

「彼の家族がどれほどストレスで疲れ果てているのか想像してみなよ。冗談じゃないよ! “オーストラリアから出ていけ!”とも言われている。彼はここでプレーするために準備しているんだから、プレーさせればいいんだ。大会が終われば言われなくてもすぐに出ていくさ。拷問のようだよ。人々はノバクが自分のために、自分勝手にここにいると思っている。そうじゃない。彼は最高レベルのテニスを披露するために、それを観て喜んでくれる大勢のファンのためにここにいるんだ」

「ノバクからインスタグラムにメッセージが届いたんだ。俺みたいな人間が、メディアの前に立って彼のことを擁護するとは予想していなかったらしい。彼は今、起きているすべてのことによって疎外されたような気分になっているんだ。それは人として非常に危険な状態だ。世界中が自分の敵だと感じてしまうと、何も正しいことができなくなる。彼がしたいことは、ここでテニスをすることだけなんだ。彼には他のテニス選手からのサポートが必要だ。もちろんステファノス・チチパス(ギリシャ)には彼自身のワクチンに対する考え方があるし、アンディ・マレー(イギリス)はいつも正しいことを言うと信頼がおける。ラファエル・ナダル(スペイン)も何か発言したと思う。でも、みんな彼をサポートするのを忘れてないか? 彼をサポートしようよと思う。もしナダル自身が現在のノバクの状況に陥ったら、仲間の選手たちに助けて欲しいと願うはずだ」

「俺自身、シドニーにいる間にコロナに感染して隔離された。でも、今は陽性だとしてもシドニーやメルボルンで外出することができる。この2年間、皆が厳しいロックダウン生活を送ってきたけど、リラックスして元の生活を取り戻そうよという感じで突然国内の規制が緩くなった。そこにノバクが来たら、また大変な問題だと騒ぎ始める。一体、ここで何が起きているんだ?」

「とにかく、メディアが問題をメチャクチャにするんだ。彼らは世間をコントロールする力が強すぎる。誰かがノバクについて好意的な発言をしたら、それは放映も公開もされないんだ。それがメディアのやり方なんだ。クソみたいだ。俺が前回ノバクを擁護する発言をしたら、ヘイトメッセージが死ぬほど届いた。“何故あいつを擁護するんだ? 俺は病気の家族に会うことも、葬式に出席することもできないのに”と。もちろん、それは理解できる。俺だってマレーシアで行われた葬式にズームで出席したよ。葬式で家族に最後のお別れをできない人たちが世界中にたくさんいることは想像できるよ」(テニスマガジン)

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写真◎Getty Images

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