「誰もが平和を望んでいる」ロシアのウクライナ侵攻を複雑な気持ちで迎えたというメドベージェフ
ATPツアー公式戦の「アビエルト・メキシカーノ・テルセル」(ATP500/メキシコ・アカプルコ/2月21~26日/賞金総額183万2890ドル/ハードコート)の男子シングルス準々決勝で第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が予選から勝ち上がってきた西岡良仁(ミキハウス)を6-2 6-3で下し、準決勝でラファエル・ナダル(スペイン)と対戦することになった。記者会見では様々な話題について語った。
勝利をおめでとう。君にとって特別な日だが、複雑な感情があるのではないか? 君の国は大きな問題に直面している。
「ああ、このような瞬間にテニスがそこまで重要ではなくなる。今朝目が覚めたとき、いろんな気持ちが心を過ぎった。僕の試合の前にノバク・ジョコビッチ(セルビア)が負けて、自分が勝てばランキングトップになることも知らなかった。でも、たくさんメッセージをもらって気付いたんだ。気持ちは高ぶったよ。今できるのは、目の前の試合に勝つことだけ。だから勝ちたいと思っていた。この状況でプレーするのは簡単じゃない。そんな中で勝てたことはうれしい。感情のアップダウンが大きい1日だった」
数日前、ノバクは君がナンバーワンになったら誰よりも早くお祝いすると宣言した。そして今朝ツイートしている。それを読んだか? またナンバーワンになってどんな気持ち?
「たくさんの選手からメッセージをもらったよ。トップ300くらいの選手はチャレンジャーの頃から皆知っているんだ。敵とは呼びたくないけどATPツアーではライバル関係にあるが、その中でも仲良くなる選手もいる。でも全般的には皆仲がいい。僕も他の選手の成功は祝うようにしている。誰かが何かを成し遂げたら、次の大会ではロッカールームで皆が祝ってくれるんだ。今回もそうだ。テニス選手はオフコートではとても人間関係がいいスポーツだ。誰もが平和を望んでいる。ナンバーワンになってそれを再確認した」
準決勝でラファエル・ナダル(スペイン)と対戦するが、オーストラリアン・オープンの決勝で戦ったばかりでもう再戦が決まってどんな気分?
「素晴らしいね。ビッグ3との対戦はいつでも光栄であると同時に大きなチャレンジだ。オーストラリアン・オープンでは僅差だった。僕にも勝つチャンスが十分あった。でも最後に負けて、とても辛いものだった。でもそれがスポーツというもの。今回はリベンジのチャンスだ。勝てば最高だが、インディアンウェルズでもマイアミでも対戦する可能性がある。成長するチャンスだし、彼を倒すチャンスでもある。彼は素晴らしい選手。当然簡単ではない相手だ」
今日の試合で相手はレフティーだったが、ナダルとの対戦前にいい練習になった?
「2つの側面がある。ラファとの試合で勝っても負けても、今日の試合の影響はほとんどないだろう。でも、それと同時にサービスやストロークのスピン、曲がり方は右利きとは違うものだ。ツアーでは圧倒的に右利きのほうが多いから、当然右利きとの対戦のほうが慣れている。だから、今日の試合で準備できたのはいいことだ。レフティーに対する足の運び方など、よりよいショットを打つには左利きに慣れるのはプラスだ」
自分が世界一の選手になったと感じる? 今日からテニスの新たな歴史が刻まれるのか?
「その話題はまだ少し早い。最近のグランドスラム大会を振り返ると、その多くをまだビッグ3が獲っている。だからこそUSオープンを獲れたことにとても満足している。僕自身はできるかぎり最高のテニスをするだけだ。グランドスラムを考えると、USオープンでノバクに勝ったのが唯一、グランドスラムでビッグ3からの勝利だった。他の大会では勝てているのだから、グランドスラムでもっといいプレーをしなければならない。オーストラリアン・オープン決勝でも本当に勝利まであと一歩だった。試合を分ける大事なポイントで自分の強さが足りなかった。新たな時代と言うのはまだ早いが、僕はいくつかの目標を達成できてうれしい。初めてのグランドスラム、10度目のグランドスラムでもそれは同じこと。ドバイでノバクが負けたことは、僕と僕のチームにとってグッドニュースだ」
写真◎Getty Images
Pick up
-
2024-10-09
全日本テニス選手権 大会まとめページ(トーナメント表、ライブ配信、ライブスコアほか)
全日本テニス選手権 大会まとめページ三菱電機ビルソリューショ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
-
PR | 2024-09-01
『日本テニス界への多角的な貢献』 ——デ杯日本代表のスポンサー就任、ノアインドアステージの大西雅之社長が抱く「ビジョン」と「ミッション」
ノアインドアステージは全国に35校のインドアテニススクール
Related
-
2022-02-25
ジョコビッチが準々決勝でベセリに敗れる番狂わせ、世界1位の座から陥落へ「新しいページが開かれた」 [ドバイ選手権]
-
2022-02-25
ルブレフがマクドナルドに逆転勝利で2年連続ベスト4進出「重要なのは向上し続けること」 [ドバイ選手権]
-
2022-02-25
世界1位確定のメドベージェフが準決勝へ、次はナダルとのオーストラリアン・オープン決勝のリマッチに [ATPアカプルコ]
-
2022-02-24
ナダルが自己最長の開幕12連勝で8強入り、前年覇者ズベレフはダブルス敗戦後の暴挙で不戦敗 [ATPアカプルコ]
-
2022-02-24
「自分の行動を深く反省する」審判台を叩きつけたズベレフが謝罪 [ATPアカプルコ]
Pick up
-
2024-10-09
全日本テニス選手権 大会まとめページ(トーナメント表、ライブ配信、ライブスコアほか)
全日本テニス選手権 大会まとめページ三菱電機ビルソリューショ
-
2024-10-08
テニス丸ごと一冊サービス[増補版] QRコード(動画)付(堀内昌一 著)書籍&電子書籍
「テニスマガジン」のサービス特集をきっかけに、MOOK「テニ
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
-
PR | 2024-09-01
『日本テニス界への多角的な貢献』 ——デ杯日本代表のスポンサー就任、ノアインドアステージの大西雅之社長が抱く「ビジョン」と「ミッション」
ノアインドアステージは全国に35校のインドアテニススクール