「疲れてはいるけどもの凄く幸せ」ルブレフが2週連続優勝、ベセリも最後まで奮闘 [ドバイ選手権]
ATPツアー公式戦の「ドバイ・デューティーフリー・テニス選手権」(ATP500/アラブ首長国連邦・ドバイ/2月21~26日/賞金総額294万9665ドル/ハードコート)の男子シングルス決勝で、第2シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)が予選から勝ち上がってきたイリ・ベセリ(チェコ)を6-3 6-4で下して2週連続優勝を飾った。
前週のマルセイユで2冠に輝いたルブレフは、ここ2週間の単複合わせた連勝記録を「13」に伸ばした。
第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)や第6シードのデニス・シャポバロフ(カナダ)らの強豪を倒し、予選から決勝まで勝ち上がったベセリが続けてきた夢の進撃に終止符を打ったのはルブレフだった。同大会で予選勝者が決勝に進出したのは、前年のロイド・ハリス(南アフリカ)に次いで2人目だった。
序盤の2-1から最初のブレークに成功したあと次のゲームをキープして4-1とリードしたルブレフはベセリの強烈なサービスにうまく対処しながら要所で自分のサービスをしっかり入れ、最後はラブゲームでキープして第1セットを6-3で先取した。
「疲れてはいるけど、もの凄く幸せだ。今日の僕はラッキーだったかもしれないけど、チャンピオンになれてうれしいよ」とルブレフは表彰式で語った。
確かにこの日、ルブレフは運にも恵まれていた。第2セット第1ゲームで振られながらルブレフが返したフォアハンドがネットコードに当たってドロップショットのようになり、ポイントを落としたベセリは15-40とブレークポイントを握られた。するとルブレフは次の深いリターンがアウトとコールされたが、チャレンジの結果ぎりぎりラインにかかっていたため2度目のブレークを果たした。
ベセリは2-3から何度もデュースにもつれながらもブレークバックしたが、ルブレフは相手のミスにも助けられて直ちにリードを取り戻した。ルブレフはそのままサービング・フォー・ザ・チャンピオンシップを迎え、最後はベセリのリターンがネットにかかって試合に終止符が打たれた。
マルセイユでの進撃のせいで疲れていたためあまり期待しないでドバイにやって来たルブレフは「僕は1試合に勝つだけでも奇跡みたいな感じに思っていたんだ」と話してプレッシャーなくプレーできていたことを明かし、「イリも疲れていたんじゃないかと思う。彼は予選から厳しい試合を潜り抜けてきた訳だからね」と言って相手を労った。
「彼はロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)とノバクに勝ち、それからシャポ(シャポバロフ)をフルセットのタイブレークで破ったんだ。こういったプレーヤーたちを倒したあとは立って歩くことすら不可能に近いんだ。なのに彼はプレーすることができた。とてもいい仕事をしたよ」
一方のベセリは「彼がどうやって2週間連続で決勝に至り、その両方で優勝できたのかわからないよ。クレイジーだ」とルブレフを称えてから、「僕にとってもクレイジーな週だった」と常軌を逸した1週間強を振り返った。
「予選から始め、本戦ドローを見たらすべての相手は凄い選手ばかり。僕はとにかくベストを尽くし、接戦を演じようとしただけだったんだ。そしたら突如、僕は勝っていったんだよ!」
これに先立ち行われたダブルス決勝では、第4シードのティム・プッツ(ドイツ)/マイケル・ビーナス(ニュージーランド)が第1シードのニコラ・メクティッチ/マテ・パビッチ(ともにクロアチア)に6-3 6-7(5) [16-14]で競り勝ちコンビ3勝目を挙げた。
男子ダブルス優勝のティム・プッツ(ドイツ/右)とマイケル・ビーナス(ニュージーランド)(Getty Images)
写真◎Getty Images
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