ルードがセルンドロ兄の進撃を食い止めATPマスターズ1000大会で初の決勝進出「必要なときにレベルを上げることができた」 [マイアミ・オープン]
ATPツアー公式戦の「マイアミ・オープン」(ATP1000/アメリカ・フロリダ州マイアミ/3月23日~4月3日/賞金総額955万4920ドル/ハードコート)の男子シングルス準決勝で第6シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)が世界ランク103位のフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)を6-4 6-1で退け、ATPマスターズ1000大会での初優勝に王手をかけた。
マスターズ大会でルードがベスト4まで勝ち進んだのは4度目だったが、初勝利を挙げた。彼はこれまでに同レベルで3度(2020年ローマ、2021年モンテカルロ&マドリッド)準決勝を戦ったが、すべてストレート負けを喫していた。
昨年の準優勝者で第9シードのヤニク・シナー(イタリア)が靴擦れによる足のマメを理由に途中棄権したおかげもあって準決勝に進出したセルンドロのランキングを考えると勝利の有力候補と見られていたルードは、オープニングゲームで自分のサービスゲームを落としてしまった。しかし彼は次のゲームで直ちにブレークバックに成功し、その後は試合を通して攻撃的な姿勢と安定性を保って5-4からふたたびブレークして第1セットを取ったあと、第2セットでは第4ゲームと第6ゲームでセルンドロのサービスゲームを破って問題なく勝利を決めた。
サービスエースで試合を締めくくったあと、ルードはオンコートインタビューで、「ここは僕が初めてマスターズ1000の決勝をプレーすることになると想像してた場所ではなかったけど、喜んで受け取るよ」と話した。彼はこれまでどちらかというとクレーコートで重要な成績を挙げており、クレーコートが得意という自負を持つ選手だったからだ。
今大会で初めてマスターズ大会の本戦でプレーしたセルンドロは重要なゲームでの踏ん張りが足りず、大舞台での経験不足を露呈することになった。
一方でより経験豊富なルードは、「僕はここに笑顔で立っている。素晴らしい気分だ」と感慨を口にした。
「僕はこれに先立つマスターズ大会の準決勝で、3度辛い敗戦を経験していた。今日は最初の(マスターズ)決勝に進出するいいチャンスだと思っていた。出だしはやや不安定だったけど、体勢を立て直し、本当に必要なときにレベルを上げることができたよ」
2月にクレーコートのブエノスアイレスでタイトルを獲得したルードは今季2勝目をかけた決勝で、大会連覇を目指していた第8シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)を7-6(5) 7-6(2)で破って勝ち上がった第14シードのカルロス・アルカラス(スペイン)と対戦する。
写真◎Getty Images
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