ATPツアー公式戦の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」（ATP1000／モナコ・モンテカルロ／4月10～17日／賞金総額580万2475ユーロ／クレーコート）の男子シングルス2回戦で第1シードのノバク・ジョコビッチ（セルビア）がアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ（スペイン）に3-6 7-6(5) 1-6で敗れ、現在の自分のコンディションについて語った。

「まずはアレハンドロを称えたい。彼のほうがいいプレーをした。第1、第2セットでは彼のほうがいいリズムでプレーしていた。僕は試合中ずっと一本のロープにぶら下がっているようなギリギリの状態だった。結果を求めていたんだが…。ゲームポイント、ブレークポイントのチャンスも最初の2セットであったんだが、ほとんどを落としてしまった。ストレート負けする可能性も大いにあった。何とか踏ん張って最終セットに持ち込んだが、フィジカル面で崩壊してしまった。もうあれ以上動けなかった」

観客の反応をどう感じていたか。

「彼らが僕に敵対しているようには感じなかった。とてもいい雰囲気で観客の反応もよかった。いいプレーをすれば、どちらの選手に対しても声援を送ってくれた。彼が2ブレークアップになったときは彼を応援したが、気にならなかった。自分のキャリアではもっともっとアウェーの雰囲気の中で戦った経験がある。3時間最後まで試合を観てくれて感謝している」


第2セットのタイブレークを制したときは笑顔も見せたノバク・ジョコビッチ（セルビア）（Getty Images）

今年1年をもう一度最初からやり直せるなら、何を変えたい？

「そのような“もしも”の話を僕はしない。起きたことがすべてだ。試合に負けてこのような気持ちになるのは残念だが、僕はここで立ち止まることなく進んでいく。できればロラン・ギャロスまでに自分のフォームを取り戻したい。そこがクレーコートシーズンでの最大の目標だ。数日前にも言ったが、クレーコートで最高の感触を手にするまでには時間が必要だ。過去もそうだった。クレーシーズンの最初にいいプレーを見せたことはないはずだ。でも問題ない。この敗戦を受け入れて、努力を続けるしかない」

残念？　それともこれも普通のプロセスのうちと考えている？

「当然残念だ。誰だって負けたくない。プロの選手はコートに出ていって勝つために戦う。第3セットでの自分のフィジカル状態が悪かった。完全にエネルギーが切れてしまった。彼とのラリーを続けられなかった。足が動かないとクレーコートでラリーを続けることは不可能だ。気に入らないが、それが第3セットで起きてしまった。何故このようなことが起きたのかチームと分析する。次のベオグラードでの大会ではもっといいプレーができればいい」

フィジカルが要因だと言ったが、今年起きた騒動でメンタル面にも大きな影響があったのではないか？

「試合中に大きな声を出すのは初めてのことじゃない。イライラしたときに普通に起きることだ。自分の姿勢は悪くなかったと思う。いつでも盛り返して逆転できると信じていた。いろんなマイナス要素があった中で、自分の感触もよくなかった。ベストとは程遠い状態だった。このような状況では普段の2倍は努力しなければならない。それに今日の相手はクレーコートのスペシャリスト。数日前にセンターコートで試合をしている。この試合がフィジカル面で相当タフなものになると覚悟はしていた。その通りになって、予定よりここで過ごす時間が短くなったが、前向きにやっていくしかない。ロラン・ギャロスに向けて準備を重ね、ピークに持っていくだけだ」