「本当に美しく、一番好きな大会だ」フェレロが2002年と2003年のモンテカルロ・マスターズ連覇を振り返る

4月13日に行われたテイラー・フリッツ(アメリカ)対マリン・チリッチ(クロアチア)(Getty Images)


 2019年よりカルロス・アルカラス(スペイン)のコーチを務めるフアン カルロス・フェレロ(スペイン)がATP(男子プロテニス協会)のインタビューに応じ、現役時代の2000年から2003年にかけてクレーコートで111勝を挙げ、モンテカルロ・マスターズを連覇した頃を振り返った。


2002年4月21日、モンテカルロ・マスターズで初優勝のフアン カルロス・フェレロ(右)と準優勝のカルロス・モヤ(Getty Images)

「ここのコートを取り巻く環境は本当に美しい。いつでも海が望める。こんな景色が見られる大会はあまりない。僕が一番好きな大会だ。優勝できたのは本当に特別なものだった。決勝でカルロス・モヤ(スペイン)、ギジェルモ・コリア(アルゼンチン)といったクレーコートが得意な2人に勝ったのだからね。2002年の決勝は風が強く暑かったが、そんなコンディションには慣れていた。決勝だけ5セットマッチ(7-5 6-3 6-4)だった。バックハンドのダウン・ザ・ラインが効果的に決まった。モヤはいつもバック側を意識的にカバーする習性があるから、戦術はシンプルだったんだ。僕にとって当時、優勝することがとても重要だった。あのような大会を通じて成長していたからね」


2003年4月20日、ギジェルモ・コリア(アルゼンチン)との決勝戦を制したフアン カルロス・フェレロ(スペイン)。雨で濡れたサーフェスで積極的に打ち込んだ(Getty Images)

2003年には、1996年のトーマス・ムスター(オーストリア)以来となる大会連覇を達成した。

「2003年の決勝では雨天で開始時間が遅れたのを憶えている。日差しがなく、薄暗い日だった。悪天候のため、このときは3セットマッチ(6-2 6-2)に変更された。コーチと話した内容を憶えているんだ。サーフェスは濡れてとても遅く、コリアはディフェンスが得意だから、普段よりも積極的に攻めていった。ほとんどミスもなく、多くのウィナーを決めて、最高のパフォーマンスだった。この年は世界ナンバーワンで終え、キャリア最高のシーズンだった」

 現在はアルカラスのコーチとして充実の日々を送っている。

「彼はとても若く、まだ成長している段階だ。毎日全力で取り組んでいる。私の経験すべてを彼に伝えるつもりだ。時折試合について話し合う。僕が現役時代にどんなことを感じていたのか、大事な試合の前にどんなことを考えていたのかをね。彼がコートに立つときに必要なことをなるべく共有するようにしているよ」

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写真◎Getty Images

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