アルカラスが明かす躍進の秘密「モンテカルロでの敗戦がマドリッドでの成功のきっかけになった」

写真は史上2番目の若さでマスターズ2勝目を挙げたカルロス・アルカラス(スペイン)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「ムトゥア・マドリッド・オープン」(ATP1000/スペイン・マドリッド/5月1~8日/賞金総額749万9290ユーロ/クレーコート)の男子シングルス決勝でタイトル防衛を目指していた第2シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を6-3 6-1で下して優勝を遂げた第7シードのカルロス・アルカラス(スペイン)が試合後、モンテカルロ・マスターズでセバスチャン・コルダ(アメリカ)に敗れたことが彼のテニスのレベルをさらに上げていくことを助ける分岐点となったと打ち明けた。

「僕は自分を、非常にいいプレーをしている選手と見なしている。僕は今、クレーコートでなかなかよくやっていると思う」とアルカラスは優勝後の記者会見で語った。

「モンテカルロで言ったように、人は敗戦から多くを学ぶ。これはその明確な例だよ。僕はモンテカルロの1回戦で敗れ、あの敗戦から学んでバルセロナとマドリッドに向けて練習を始めた。今の僕は自分が非常にいいプレーをしていると思うし、他の選手にとって厳しい相手となっているとも思っている」

 約1年前のマドリッド2回戦で、当時世界ランク120位だったアルカラスはラファエル・ナダル(スペイン)に3ゲームしか取れないまま敗れたが、今年の彼はそのアイドルを倒して優勝杯を勝ち獲り、月曜日にはATPランキングで6位になることが決まっている。

 とはいえ19歳になったばかりのアルカラスは、更なる上達を目指して邁進している。

「僕はまだまだ、すべてに関して上達しなければならないと思う。僕はいつも、何においても上達することができると言ってきた。限界に至ることなど決してないんだ」とアルカラスは自身の考え方を述べ、「ラファ(ナダル)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ロジャー・フェデラー(スイス)を見てみるといい。彼らは3人とも上達し、今も何かを上達させようとしている。だからこそ彼らはあれほどまでに優秀で、あれだけ長いこと頂点にいるんだ。彼らは足を止めようとしていないからね。彼らは努力を続け、上達し続けているんだ」と指摘した。

「それが僕のやりたいと思っていることなんだ。僕は進化し続けたい。僕はとてもいいショットを持っている。それを持っていないと言うつもりはない。でもそれらをもっと上達させることができるし、更に進化させていくことは可能だと僕は知っている」

 子供時代にこの大会を観て、ナダルがトロフィーを掲げている姿に刺激を受けたというアルカラスは今、その大会でチャンピオンになった。

「ムルシアの小さな子供だった頃、初めてテニスをプレーしたときのことは覚えているよ。当時の僕は、このレベルに到達できるなんて思ってもいなかったんだ。その僕が今や、マドリッド・オープンのチャンピオンだなんてね」とアルカラスはここまでのテニス人生を振り返った。

「その当時、僕の人生は競うことだった。僕はたくさん練習するのが好きだった。そして僕はまだ、練習以上に試合で競うことが好きな“子供”なんだ。僕にとって自分の家族、いとこ、叔父、祖父母、家族の皆と一緒にこのタイトルを祝えるというのは本当に特別なことなんだよ」

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写真◎Getty Images

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