ルードがルーネの進撃を食い止め準決勝へ、同胞エイケリもミックスダブルス決勝進出で「ノルウェーのテニス界にとって記念すべき日」 [フレンチ・オープン]

写真はグランドスラム大会での自己最高成績をさらに更新する4強入りを決めたキャスパー・ルード(ノルウェー)(Getty Images)


 今年2つ目のグランドスラム大会「フレンチ・オープン」(フランス・パリ/本戦5月22日~6月5日/クレーコート)の男子シングルス準々決勝で、第8シードのキャスパー・ルード(ノルウェー)が19歳のオルガ・ルーネ(デンマーク)との北欧対決を6-1 4-6 7-6(2) 6-3で制してベスト4に進出した。

 クレーコートでの7勝を含め8度のツアー優勝を誇り、昨年はATPファイナルズに初出場して4強入りしたルードだが、これ以前のグランドスラム大会では1月のオーストラリアン・オープンでのベスト16が最高成績だった。

 このところ着実に力を伸ばして堅固なプレーでトップ10の常連になりつつある23歳のルードは自分よりも若く活きのいい挑戦者を抑えなければならなかったが、彼らしくきっちりとその仕事やってのけた。

 落ち着きと安定性のあるルードと、より感情豊かで躍動的なルーネは同じ北欧出身者でもやや対照的だ。そしてこの日の戦いではルードが数年余計にある経験値と一貫性、そしてここぞという場面での果敢さでルーネの勢いを中和させた。ルードとルーネの双方にとって、これはグランドスラム大会における初の準々決勝だった。

 ルードは準決勝で、第7シードのアンドレイ・ルブレフ(ロシア)を5-7 6-3 6-4 3-6 7-6(10-2)で破って勝ち上がった第20シードのマリン・チリッチ(クロアチア)と顔を合わせる。

 試合後のオンコートインタビューで準決勝について聞かれたルードは、「選手であれば誰もがプレーすることを夢見る試合だ。そしてもし可能なら決勝もね。準決勝では非常に集中し、最高のテニスをしなければならない。マリンは大会を通して素晴らしいプレーをしている。もうひとつの非常に厳しい試合になるだろう」と答えた。

 第2セットを落としはしたがルードは試合を通して非常に堅固なプレーを続け、第3セットのタイブレークでは4-2から最後の3ポイントをボレーと2本のストロークエースを決めて自らの手でもぎ取った。

 ノルウェー人としてグランドスラム大会で初めてシングルス準々決勝を戦ったルードは、「ノルウェーのテニス界にとって記念すべき日だ」と試合後の記者会見で語った。

「女子のウルリカ・エイケリ(ノルウェー)も今日、ミックスダブルスで決勝行きを決めたんだ。彼女は僕より一歩先にいってるよ。彼女は明日、人生最大のタイトルをかけて戦うんだ。だから彼女に幸運を祈るよ」

 今大会で本格的にブレークしたルーネは、週明けに更新される世界ランクで12段上がって28位に浮上する見込みとなっている。ルードとルーネはともにジュニア世界ナンバーワンだった選手で、ルーネは2019年の同大会ではジュニアの部シングルスで優勝していた。

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写真◎Getty Images

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