メドベージェフが今季初優勝に王手、オジェ アリアシムに勝って決勝進出のファン ライトフォヘンは「言葉もない」 [ATPスヘルトーヘンボス]

写真はティム・ファン ライトフォヘン(オランダ)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「リベマ・オープン」(ATP250/オランダ・北ブラバント州スヘルトーヘンボス/6月11~17日/賞金総額72万5540ユーロ/グラスコート)の男子シングルス準決勝で、第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)がアドリアン・マナリノ(フランス)を7-5 7-5で倒して今季初優勝に王手をかけた。

 前回開催された2019年から同大会でマッチ8連勝中だったマナリノは互角に渡り合ったが、メドベージェフが重要なポイントをきっちり取ることで競り合いながらもストレートで勝負を決めた。

「アドリアンはいいプレーをしていて、いくつかのゲームでは『OK、僕には何もできない』と思ったほどだった。僕は自分のテニスを続けるしかなかった。彼は信じられないようなプレーをすることも何度かあったけど、ときどきミスも出た。だからとにかく自分のテニスを続け、それが今日はうまくいったよ」とメドベージェフは試合後のオンコートインタビューで語った。

 メドベージェフは決勝で、ワイルドカード(主催者推薦枠)を得て参戦した世界ランク205位のティム・ファン ライトフォヘン(オランダ)と対戦する。今週のファン ライトフォヘンは絶好調で、この日は第2シードのフェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)に6-3 1-6 7-6(5)で競り勝つ番狂わせをやってのけた。

 次の相手について聞かれたメドベージェフは、「最後に彼に会ったのはジュニアの頃だ。確か最後に顔を合わせたのは18歳のときだったかな。彼はいつもグラスコートではいいプレーをしていたから、驚いてはいないよ。これはときどきこういったセンセーションが起きるサーフェスなんだ。彼は素晴らしいプレーヤーだ。明日の激しいバトルへの心構えはできているよ」と答えた。

「勝てたらうれしいけど、決して簡単ではない。勝つには最高のテニスを見せなければならない。そしてもし負けたとしても、後悔はない。でももちろん、勝つために全力を尽くすよ。決勝に至ったときにはいつだって、勝ちたいと願うものだ」

 一方で地元の観客から大声援を受けてオジェ アリアシムをファイナルセットのタイブレークで破るという殊勲をやってのけたファン ライトフォヘンは試合後のオンコートインタビューで、「今日来てくれた皆さんにお礼を言いたい。応援は素晴らしかった」とファンに感謝の気持ちを述べた。

「何から話し始めるべきかわからない。僕はここでワイルドカードを貰い、それ自体が僕にとっては既に驚きだった。少なくとも1~2試合プレーできれは幸せと思っていたんだ。それが決勝に至れるなんて、ただただ信じられない。言葉もないよ」と感慨を吐露したファン ライトフォヘンは、「僕たちはお互いにサービスがよかった。第1セットで僕がブレークしたとき、僕はとにかくボールをしっかり返して彼にたくさんプレーさせてミスを引き出そうとしたんだ」と試合を振り返った。

「第2セットでは『もしこのセットを取ったら、僕はATPツアーの決勝にいくんだ!』とちょっぴり考えてしまったんだ。僕はツアーレベルで決勝に勝ち進んだことは一度もなかったからね。だからかなりきつかったけど、第3セットではすべてがゼロの状態に戻り、ただ進むだけだったよ」

 25歳のファン ライトフォヘンは決勝に進出したことで、大会後に更新されるATPランキングで65段上がって140位に浮上する見込みとなった。もし決勝に勝てば、106位まで上昇する可能性がある。

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写真◎Getty Images

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