「女子の賞金が男子より高くても問題ない」メドベージェフが男女の賞金格差について [ATPハレ]

ATPハレで準優勝に終わったダニール・メドベージェフ(ロシア)が表彰式でボールキッズたちにメダルをかけた(Getty Images)


 ATPツアー公式戦の「テラ・ウォルトマン・オープン」(ATP500/ドイツ・ノルトライン ヴェストファーレン州ハレ/6月13~19日/賞金総額227万5275ユーロ/グラスコート)の男子シングルス決勝で第5シードのホベルト・フルカチュ(ポーランド)に1-6 4-6で敗れた第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)が、今シーズンの戦いぶりを振り返った。
 
「オーストラリアン・オープンのあと、6大会しか出場していない。そのうち2つはクレーコートだ。残り4大会のうち一つはラファエル・ナダル(スペイン)に敗れた。こんな難しい相手はほかにいないよ。マイアミではもっといいプレーをしたかったが。あまりうまくいっているとは言えないが、何とかいい状態にできるよう試行錯誤している。以前のように、どの大会でも自分の強さを見せつけたい。手術を受けた影響で、今はオーストラリア以前の状態に戻れるように努力しているところだ。前の大会で優勝できなかったが、徐々に自信を取り戻している。夏に始まるアメリカシリーズで思い出すのは3年前にワシントンDCの決勝でニック・キリオス(オーストラリア)に敗れたことだ。残念ではあったけど、その直後は5大会連続で決勝に進むことができた。マスターズ1000でも初めて優勝できた。決勝に進めたら、そのいい感触を維持できるように意識するんだ。それが今大会ではできた。でもここまで勝った試合はすべて逆の結果になっていてもおかしくなかった。それでも勝つことができた。それが一番重要なことだ」

2度目のATPハレ出場だったが、過去に出場していたクイーンズと比べてどう?

「比較するのは難しい。グラスコートは会場によってちょっと違うからね。ポイントの決まり方も違うし、環境も違う。クイーンズの雰囲気もここの雰囲気も好きだ。どっちがいいと比べるようなことはしたくない。どちらも素晴らしいATP500の大会だ。他の同じランクの大会ともまったく劣る部分などない。2ついい大会の選択肢があるのうれしいことだ。クイーンズでは一度準決勝までいったし、ここハレでは今大会で決勝まで勝ち進んだ。準決勝では相手のオスカー・オッテがドイツ人だから、彼が応援されたのは当然のこと。僕がいいプレーをしたときは、称えてくれた。フェアな雰囲気で見守ってくれたハレの観衆は素晴らしいと思う」

来年もこの大会に出場する?
 
「多分出ると思う。今後10年となるとどうなるかわからないけど、来年は出ると思う。自分が今まで出場していなかった大会でもし優勝できれば、それは素晴らしいことだからね」

男女の優勝賞金の格差についてどう思う?

「一度この話題についてラファエル・ナダル(スペイン)がバルセロナで話していたのを憶えているんだ。2019年で僕が決勝に進出したときだ。僕がトップ10に入れるかどうか、という時期だった。僕はまだあまり注目されていなかったから、すべてのことが新たな経験で面白かった。今はSNSなどで、自分に対する悪意のある意見もあるから、見ないようにしている。この質問には、WTA(女子テニス協会)の会長かベルリンの大会ディレクターが答えるべきだ。ベルリンの大会の賞金が何故あれほど少ないのか、わからない。テレビ放映権の問題なのか、スポンサーなのか。もし、ベルリンでのジャーマン・オープンの賞金がこの大会よりも高額でも、僕には何の問題もない。ラファは当時何度も同じ質問をされていて嫌になっていたから、“自分の仕事をするだけだ”と言ったと思う。もし自分が女子より高額の賞金をもらったなら、素直に喜ぶと言っていた。僕も同じ意見で自分のやるべきことを続けるだけだ。もし、ジャーマン・オープンの優勝者が1億円以上もらえるなら、それは喜ばしいことだ」

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles