「後悔しないようにやった」前年準優勝の駒田唯衣が女子シングルス制覇 [第40回全国小学生]
公益財団法人日本テニス協会(JTA)が主催する「第39回第一生命全国小学生テニス選手権大会」(東京都杉並区・武蔵野ローンテニスクラブ、東京都世田谷区・第一生命相娯園グラウンドテニスコート/8月18~21日/クレーコート)は大会最終日を迎え、男女シングルスの準決勝と決勝が行われた。
6-1 6-1、4-1 4-1、4-1 4-0、6-0 6-0、6-0 6-0。1回戦から準決勝までの駒田唯衣(一宮市立千秋東小学校6年/愛知)のスコアだ。準優勝した昨年からさらに力をつけ、圧倒的な強さで勝ち上がってきた。その駒田が決勝では、今大会一度も経験しなかった窮地に陥る。
佐脇京(渋谷区立富谷小学校6年/東京)はそれまでの相手と異なり、コートの左右だけでなく、ロブによる高低差、ドロップショットで前にも走らせるなど、揺さぶってきた。第1セット3-5とリードされ、今大会で初めてその表情に焦りが見えた。
それでも「3-5だからまだ可能性はあると思ってプレーした」と冷静かつ積極的なプレーで6-6に持ち込み、タイブレークを7-3で制した。
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/21570/images/3e1f4f88d6a04f5153fe5d461fa6c028c1fc460b.jpg?w=1200)
佐脇は相手のセカンドサービスが甘くなると、両手打ちフォアの強打で仕留めた
逆に佐脇はこのときのプレーを悔やんでいる。「相手が弱っていたときに仕留めきれなかった。自分も少し消極的になってしまった」
第2セットでは駒田が3-0リードから2ゲーム連取を許し、もつれるかと思われたが、そこからふたたび3ゲーム連取で優勝を勝ち獲った。試合中、ほとんど表情を変えない駒田が試合後に話を聞いたときは少しだけ緩めた。
「ほっとする気持ち、解放感、両方ともあった。また準優勝だったら凄い悔しいし、後悔しないようにやった」
駒田は昨年も5試合連続ストレート勝ちで決勝に進みながら、決勝では1セットオールに追いついたところで集中を切らし、0-6で敗れていた。1年間抱えてきた悔しさをようやく解消できたようだ。
一方、多彩なショットと両手打ちフォアの強打を武器に勝ち上がってきた佐脇も充実の表情を見せた。
「相手を前後に動かす自分のプレーができたのはよかったけど、“ここ!”というポイントやゲームで自分から決めきれなかった。この決勝は残念だけど、今大会は凄く楽しかったし、自分のやるべきプレー、次に繋がるプレーができた」
![](https://images.tennismagazine.jp/media/article/21570/images/30d2ae9390cf82adc1cda8fb546d5c23f83d1fd1.jpg?w=1200)
試合後、佐脇がネット越しに駒田へボールを渡す
優勝スピーチでは、駒田が自分を苦しめた佐脇にメッセージを送った。
「佐脇京さんは、ドロップショットや回り込みのフォアがとてもパワフルでした。また全日本(ジュニア)の決勝で会いましょう」
まったく異なるタイプの2人は今後もお互いを刺激し合いながら成長していくだろう。
写真◎BBM、真野博正
Pick up
-
2024-07-12
大坂なおみが出場表明!「東レPPOテニス」最速先行チケット販売は7⽉12⽇(⾦)よりe+(イープラス)で
1984年の開始以来、国内最高峰の国際女子テニス大会として
-
2024-06-14
2024ウインブルドン 大会まとめページ
2024ウインブルドン 大会まとめページ2024年7月1日(
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Related
Pick up
-
2024-07-12
大坂なおみが出場表明!「東レPPOテニス」最速先行チケット販売は7⽉12⽇(⾦)よりe+(イープラス)で
1984年の開始以来、国内最高峰の国際女子テニス大会として
-
2024-06-14
2024ウインブルドン 大会まとめページ
2024ウインブルドン 大会まとめページ2024年7月1日(
-
2024-05-03
『テニスフィジバト道場』(横山正吾 著)テニスプレーヤーのための最新フィジカルトレーニング
Tennis Magazine extraシリーズテニスプレ
-
2023-10-30
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「あなたは必ずゲームがうまくなる! [ドリル編]」(堀内昌一著)
「テニス丸ごと一冊 戦略と戦術」シリーズの第4巻、テーマは「
-
2024-02-05
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(荒木尚子/著)
子どもが主体的に動き出すために大人はどうかかわればよいのか(
-
2022-12-05
勝つための“食”戦略 『最新テニスの栄養学』(高橋文子著)
Tennis Magazine extra シリーズ最新テニ
Ranking of articles
-
2024-07-04
ITFがパリ五輪テニス競技のエントリーリストを発表、日本勢は錦織圭&ダニエル太郎&大坂なおみ&内島萌夏&青山修子/柴原瑛菜が選出
-
2024-07-15
ウインブルドン2024|トーナメント表
-
2024-07-21
16歳以下は駒田瑛人(兵庫/ラボキッズJr)と石田実莉(兵庫/神戸野田高)が単複2冠 [2024関西ジュニア]
-
2024-07-21
12歳以下シングルスは安居院咲空(滋賀/ARROWS T.S.)と坂本愛実(奈良/ダイヤモンドTC学園前)が優勝、安居院は単複2冠 [2024関西ジュニア]
-
2024-07-21
14歳以下シングルスは安藤大貴(大阪/江坂テニスセンター)と西脇美結(大阪/TEAMSTUFF)が優勝、西脇は単複2冠 [2024関西ジュニア]