ジョコビッチがドロー抽選前にUSオープン出場を取り消し

写真は8月17日にスロベニア・リュブリャナで行われたバスケットボールの親善試合を観戦するノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月29日~9月11日/ハードコート)で3度優勝した実績を持つ元世界ナンバーワンのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が、本戦のドロー抽選が行われる前に出場を取り消した。

 自らの主義で新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンを接種しないことを選択したジョコビッチは、入国の条件として非居住者にワクチン接種が完了していることを義務付けているアメリカの渡航規制を理由に出場を断念した。

 ツイッターを更新したジョコビッチは「悲しいことに、僕はUSオープンのためにニューヨークに赴くことができない」と報告し、「仲間のプレーヤーたちに幸運を祈る。僕は体調とポジティブな気持ちを保ち、ふたたび大会に参加する機会を待つつもりだ。テニス界よ、近いうちにまた会おう!」とコメントした。

 2022年シーズンのジョコビッチはここまで7大会でプレーして23勝5敗の戦績を残しており、5月のローマと7月のウインブルドンでタイトルを獲得した。渡航規制で入国できない国の大会に出ていないということもあり、その年だけの成績を対象としたシーズン末の世界トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」への出場者権を巡るレースランキング(Race to Turin)でジョコビッチは現在13位につけている。

 USオープン大会ディレクターのステイシー・アラスター氏は声明文の中で、「ノバクは偉大なチャンピオンであり、アメリカ連邦政府が定めた非アメリカ市民に対するワクチン接種ポリシーのために彼が入国できず、2022年USオープンに出場できないのは非常に不運なことです。私たちは2023年USオープンでノバクを歓迎するのを楽しみにしています」と述べた。

 男子シングルスの組み合わせ抽選はジョコビッチの代わりにラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)をひとり加えて行われ、ディフェンディング・チャンピオンで第1シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)がステファン・コズロフ(アメリカ)、第2シードのラファエル・ナダル(スペイン)はリンキー・ヒジカタ(オーストラリア)と1回戦で対戦することが決まった。

 そのほか第23シードのニック・キリオス(オーストラリア)とタナシ・コキナキス(オーストラリア)の親友対決、第24シードのフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン)と2012年大会チャンピオンのアンディ・マレー(イギリス)など、初戦から興味深いカードが散見される。

 日本勢は西岡良仁(ミキハウス)はアレハンドロ・ダビドビッチ フォキナ(スペイン)いうなかなか厳しいドローを引き当て、ダニエル太郎(エイブル)はベテランのリシャール・ガスケ(フランス)と顔を合わせる。

 予選勝者と当たる選手も多い中、第3シードのカルロス・アルカラス(スペイン)は初戦から今季躍進中のセバスチャン・バエス(アルゼンチン)という手強い相手を迎え撃つことになった。

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写真◎Getty Images

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