シフィオンテクが1セットダウンを克服して逆転勝利「希望を失わなかったことを誇りに思う」 [USオープン]

写真は苦戦を強いられながらも初の8強入りを決めたイガ・シフィオンテク(ポーランド)(Getty Images)


 今年最後のグランドスラム大会「USオープン」(アメリカ・ニューヨーク/本戦8月29日~9月11日/ハードコート)の女子シングルス4回戦で第1シードのイガ・シフィオンテク(ポーランド)が1セットダウンの苦境を覆し、ユレ・ニーマイヤー(ドイツ)を2-6 6-4 6-0で退けベスト8に進出した。

 15回目のグランドスラム大会に臨んでいる世界ランク1位のシフィオンテクは、これまで80試合以上戦って一度もトップ100圏外の選手に負けたことがない。しかし彼女はこの日、今年のウインブルドンまでグランドスラム本戦で未勝利だった23歳のニーマイヤーが繰り出すハードヒットを前にちょっとした苦行を課されることになった。とは言えシフィオンテクは、慌てずに状況を見極めることができていたようだ。

「正直に言って、第2セットの出だしに私は自分のミスが減り始めているのを感じた。彼女もまた、第1セットほどアグレッシブではなくなっていたわ。それで私のほうはボールをコートに入れやすくなった。私はより堅固なプレーを始め、手にしたチャンスをより活用できるようになっていた」とシフィオンテクは試合を振り返った。

「私はただ、希望を失わなかったことを誇りに思う。彼女は第1セットで本当にいいプレーをしていたから…。彼女を押し返すのは大変だったけど、うまくいってよかった。私はこれまでの経験を活かし、試合を通してレベルを維持できた」

 シフィオンテクは今季3度目のグランドスラム準々決勝で、第8シードのジェシカ・ペグラ(アメリカ)と対戦する。ふたりは過去2戦し、いずれもシフィオンテクがストレートセットで勝っている。

 ペグラはアーサー・アッシュ・スタジアムの第1試合で第21シードのペトラ・クビトバ(チェコ)を6-3 6-2で下し、同大会では初の8強入りを決めた。昨年から今年にかけて別のレベルに至る成長を見せている28歳のペグラは、今年のオーストラリアン・オープンとフレンチ・オープンでも準々決勝に進出するなど非常にいいシーズンを送っている。

「素晴らしい気分だわ。本当に幸せよ。ペトラが厳しい相手であることはわかっていた。彼女はコートのあらゆる場所からウィナーを打ち込んでくる。私は緊張感にうまく対処し、初めて彼女を倒すことができた。それは常に素敵なことよ」とペグラは試合後にコメントした。

 NFLのバッファロー・ビルズとNHLのバッファロー・セイバーズのオーナーである億万長者の父を持つペグラは、何かにつけてそのことを引き合いに出されながらも地道な努力を積み重ねながら一歩一歩自分のキャリアを築いてきた。

 大会前に自分のバックグラウンドについて聞かれたペグラは、「私は家族に関して自分が他の多くの人々より恵まれた環境に身を置いていたことはわかっている。そのことは自覚しているわ。でも私は地に足をつけ、地道に歩もうとしてきた。それは人々を惹きつけるストーリーじゃないかもしれないわね」と話していた。

続きを読むには、部員登録が必要です。

部員登録(無料/メール登録)すると、部員限定記事が無制限でお読みいただけます。

いますぐ登録

写真◎Getty Images

Pick up

Related

Ranking of articles