錦織圭が“新コーチ”マックス・ミルニーについて語る
12月4日、錦織圭(日清食品)は自身がラケット契約を結ぶウイルソンの記者発表会に登壇。手術を行った右肘の状態と先日発表した新コーチ、マックス・ミルニー(ベラルーシ)について語った。
2019年シーズンは「いい意味で安定した一年」だった。ツアー開幕戦のブリスベンで3年ぶりのツアー優勝を飾り、全豪、全仏、ウインブルドンとグランドスラム3大会でベスト8入り。確かに安定した成績を残したという見方もできるが、当の本人は「もう一歩行きたい、という気持ちもあった」と多少の物足りなさを感じていた。
そんな中、右肘の痛みがパフォーマンスに影響をおよぼし始め、USオープン3回戦敗退を最後にツアーから離脱。楽天ジャパンオープンも欠場し、手術に踏み切った。「(右肘のリハビリは)順調に進んでいる。今はスポンジボールを打てるようなったし、自分のラケットを振るところまでではないけど、軽めのもので練習を始めた」段階だという。
気になるのはツアー復帰のめど。本人としては「来年1月のどこか。2月になるかもしれないけど、様子を見ながら」とケガの完治を最優先に考え、さらにパワーアップした姿でコートに帰ってくることを約束した。
先日発表されたミルニー氏のコーチ就任についてもその詳細を明かした。コーチ探しは今年の夏頃から始めたという。先月末にチームを離れたダンテ・ボッティーニ氏、そして今後もいっしょに戦うマイケル・チャン(アメリカ)とは「お互いを信頼し、分かりあえる関係」と信頼を寄せているが、一方で新しい声も取り入れたかった。
そこで白羽の矢が立ったのがミルニー氏だ。同じニック・ボロテリー・アカデミー出身。錦織が海を渡ったジュニア時代からツアーで活躍する‟大先輩”。「練習に対してひたむきで、頭のいい選手。ジュニアの頃から尊敬していたので、(コーチを)頼みました」。来年はチャン氏とミルニー氏のサポートを受け、ツアーを戦っていく。
アスリートにとって年齢との戦いは避けては通れない。今月29日に30歳を迎える錦織は「引退が近くなってきたし、実際にいろいろ考え始めたりする」と心境を口にしたが、実際のところ、身体の衰えを感じたことはない。当分はケガを治すことに専念し、来年のシーズン後半からしっかりとコンディションを上げ、東京五輪に臨む。「日本でできるのは幸せなことなので、いい結果を残したい」と意気込みながら、最後は「(大坂)なおみちゃんがなんとかやってくれると思います(笑)」と笑いを誘った。
写真◎BBM
※トップ写真は、ラケット契約を結ぶウイルソンの記者発表会に出席した錦織圭(日清食品)
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