最年少世界1位アルカラスが驚きの1回戦負け「僕はこの試合から学ばなければばらない」 [アスタナ・オープン]
ATPツアー公式戦の「アスタナ・オープン」(ATP500/カザフスタン・アスタナ/10月3~9日/賞金総額205万4825ドル/室内ハードコート)の男子シングルス1回戦で、ダビド・ゴファン(ベルギー)が第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン)を7-5 6-3で倒す番狂わせをやってのけた。
世界ランク66位のゴファンはルカ・ナルディ(イタリア)に対する予選決勝でふたつのマッチポイントをものにできず敗れたが、ラッキールーザー(予選決勝で敗れたが欠場者が出たため本戦出場権を得た選手)として本戦入りを決めていた。プレッシャーなくこの試合に臨んだ元世界7位のゴファンはベースラインから安定感のあるハイペースなショットであっという間に5-2とリードし、そこから5-5まで追いついかれたがふたたびブレークして第1セットを先取した。
相手がリズムを掴むのに苦労し続ける中、ゴファンは第2セットでも攻撃の手を緩めず最後はアルカラスのボレーミスで試合に終止符が打たれた。
「自分は彼のようなトップ選手たちを苦しめることができるレベルがあると僕は常に信じている。言うまでもなくここ数大会はあまりいいプレーができておらず、僕にとって最高の時期でなかった。でも僕は常に自分を信じて練習している。何が起きるかわからないものだね」とゴファンは試合後にコメントした。
「大きな舞台で大勢の観客が見守る中で世界1位の選手と相対するとき、心の中の炎が最高のテニスをするための大きなパワーを与えてくれる。それ以外に選択肢はないからね。全身全霊を込めて戦い、ベストを尽くすしかない。そしてそれが今日ここで起きたことだった。僕はずっと、自分にはその力があると信じていた。変わらずやってのけることできてうれしいよ」
19歳のアルカラスはUSオープンでグランドスラム初タイトルを獲得してATPランキング史上最年少世界ナンバーワンとなったあとデビスカップに駆け付けてプレーし、この大会から個人戦のツアーに戻った。
「彼(ゴファン)は既にこのコートで2試合をプレーしていた。本当に遅いコートで、慣れるのは簡単ではない。僕には難しかった。短い時間で慣れようとしたけどうまく順応できず、この試合では彼のほうが高いレベルでプレーしていた」とアルカラスは敗戦の弁を述べた。
「今日の彼は僕よりいいプレーをした。本当にアグレッシブだったよ。彼が課してきたプレッシャーに対処しきれなかった。僕はこの試合から教訓を得て、学ばなければならない」
31歳のゴファンは次のラウンドで、前日に勝ち上がりを決めていたアドリアン・マナリノ(フランス)と対戦する。
一方で第2シードのダニール・メドベージェフ(ロシア)がアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)を6-3 6-1で下して力強く2回戦に駒を進め、第3シードのステファノス・チチパス(ギリシャ)も地元選手のミカエル・ククシュキン(カザフスタン)を6-3 6-4で退け今季のマッチ50勝目を挙げた。
「僕にとって素晴らしい試合だった。目覚ましい数ゲームで試合をスタートさせ、安定感を維持してあるポイントでは非常に正確だった。全体的に凄くいいパフォーマンスだったよ」とチチパスは試合を振り返った。
そのほかの試合ではカレン・ハチャノフ(ロシア)、アレクサンダー・ブブリク(カザフスタン)、ラッキールーザーのパベル・コトフ(ロシア)、予選勝者のナルディが初戦を突破した。
写真◎Getty Images
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