ベレッティーニが1勝を手に初のツアー最終戦をあとに [Nitto ATPファイナルズ]

男子トップ8によるエリート大会「Nitto ATPファイナルズ」(イギリス・ロンドン/11月10~17日/賞金総額900万ドル/室内ハードコート)の大会5日目はグループ・ビヨン・ボルグのラウンドロビン(総当たり戦)第3戦が行われ、第8シードのマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)が第5シードのドミニク・ティーム(オーストリア)を7-6(3) 6-3で下し、1勝を手に大会をあとにすることになった。

 ラウンドロビンの最初の2試合に勝ったティームはすでに準決勝進出を決めており、一方のベレッティーニは2敗で敗退が決まっていたため、これは実質的には意味のない消化試合だった。

Nitto ATPファイナルズ2019|PHOTOアルバム

 ティームはロジャー・フェデラー(スイス)とノバク・ジョコビッチ(セルビア)を倒した試合からは程遠いプレーをしていたが、ワンブレークダウンから巻き返して第1セットの行方をタイブレークに持ち込んでいた。しかしながらベレッティーニはタイブレークで瞬く間に6-1とリードし、3つ目のセットポイントをサービスエースでものにした。

 第2セットでベレッティーニは先にブレークを果たして4-2とリードし、最後は自分のサービスゲームをキープしてフォアハンドのドロップショットで勝利を決定づけた。

 今季に入って飛躍的に躍進を遂げたベレッティーニは、世界トップ8によるエリート大会の出場権を得た自体だけでも多くの人々を驚かせていた。

「素晴らしい1週間だった」とベレッティーニは大会を振り返った。「間違いなく今年の出だしには、ここに来ることは僕の目標ではなかった…。こんなことが起こるなんて、ただただクレイジーだ」

 火曜日の対ジョコビッチ戦で50本ものウィナーを決めたティームはこの日、わずか13本のウィナーとともに試合を終えた。

すでに準決勝進出を決めていたドミニク・ティーム(オーストリア)は3戦全勝ならず
LONDON, ENGLAND - NOVEMBER 14: Dominic Thiem of Austria reacts in his singles match against Matteo Berrettini of Italy during Day Five of the Nitto ATP World Tour Finals at The O2 Arena on November 14, 2019 in London, England. (Photo by James Chance/Getty Images)

「確かに、最初の2試合の影響をちょっぴり感じてはいた。それから、すでに勝ち上がりを決めていると知りつつプレーするというのは少しやりにくい状況だった」とティームは試合後に話した。「もちろん、僕は全力でこの試合に勝とうと努めていたが、同時に頭のどこかで土曜日の試合に注意しなければいけないと分かってもいた。言うまでもなく、そちらほうがずっと重要な試合だからね」。

 イブニングセッションの試合では第2シードのジョコビッチと第3シードのフェデラーは準決勝行きの一席をかけて対決し、フェデラーが6-4 6-3で勝ってベスト4進出を決めた。ふたりの対戦は、7月のウインブルドン決勝以来のことだった。フェデラーはこの勝利で、友人でもあるラファエル・ナダル(スペイン)が年末世界ランキング1位となることを間接的に助けることになった。

(APライター◎マティアス・カレン/構成◎テニスマガジン)

※トップ写真はマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)
LONDON, ENGLAND - NOVEMBER 14: Matteo Berrettini of Italy celebrates match point in his singles match against Dominic Thiem of Austria during Day Five of the Nitto ATP World Tour Finals at The O2 Arena on November 14, 2019 in London, England. (Photo by Justin Setterfield/Getty Images)

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