ジョコビッチが世界130位の予選勝者に苦戦を強いられながらも2回戦へ [ドバイ選手権]

写真はノバク・ジョコビッチ(セルビア)(Getty Images)


 ATPツアー公式戦「ドバイ・デューティーフリー・テニス選手権」(ATP500/アラブ首長国連邦・ドバイ/2月27日~3月4日/賞金総額302万535ドル/ハードコート)の男子シングルス1回戦で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)が苦戦を強いられながらも予選勝者のトマーシュ・マハーチュ(チェコ)を6-3 3-6 7-6(1)で振りきり、10度目の優勝を飾ったオーストラリアン・オープンからの再スタートを切った。

 22歳のマハーチュは試合が進むにつれて勢いを上げ、第1セットは落したものの第2セット第2ゲームでブレークしたリードを守りきってセットオールに追いついた。その過程でマハーチュは特にバックハンド側から何度も目覚ましいショットを放ち、会場を大いに沸かせた。

 第3セットで先に相手のサービスゲームを破ったジョコビッチは一旦追いつかれたが、もつれ込んだタイブレークでは相手に1ポイントしか与えず2時間27分で勝利を決めた。ジョコビッチは最終的に相手より10本多い44本のウィナーを決めたが、マハーチュは世界ランク130位でありながら最後まで完全には相手に主導権を渡さなかった。

「フィジカル的にはこれからもっとよくなっていけるだろう。数週間ケガに苦しんでいて、慣れるのに少し時間がかかった。ドバイの前にあまりテニスをしていなかったから、大会が進むにつれてプレーのレベルも上げられるよう願っている」とジョコビッチは試合後にコメントした。

 この日はジョコビッチが世界ナンバーワン在位期間で男女を合わせた最長記録を保持していたシュテフィ・グラフ(ドイツ)を追い抜き単独トップに立ったため、試合後のスタジアムではその業績を称える小さなセレモニーが行われた。

「非常に特別なことだ。セルビアで育った少年の頃、僕は2つの夢を見ていた。ウインブルドンで優勝することと世界一になることだ。僕はその2つの夢を両方とも数回に渡って達成することができた。そうなると僕は新たな目標を立て、新しい野望を見つけなければならなかった」とジョコビッチは語った。

「何年にも渡ってこのレベルでプレーできていることに感謝している。テニスは個人競技ではあるけど、言うまでもなくこれはチームで取り組んできた努力の賜物であり家族のおかげでもある。シュテフィ・グラフをはじめ、テニス史上もっとも偉大な選手たちの一員になれたことは光栄だし感激しているよ」

 2022年シーズン末のATPファイナルズから続いている連勝を「18」に伸ばしたジョコビッチは次のラウンドで、前日に勝ち上がりを決めていた世界39位のタロン・グリークスプア(オランダ)と対戦する。

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写真◎Getty Images

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